バスケットボール男子のBリーグ、サッカーJリーグの新たなスポーツ振興くじ「WINNER(ウィナー)」。1口200円から購入できて、予想がシンプルだからサッカーやバスケットボールにあまり詳しくない人でも、注目の試合や大会だけピンポイントで楽しめる。当せん金は変動するオッズに応じて決定。Bリーグは1部(B1)と2部(B2)の全試合で、勝者とスコアの1~3点差、4~6点差などの16択。J1~J3は1―0、1―1、0―1といった結果で18択となる。詳しくはオフィシャルサイト(https://www.toto-dream.com)まで。
◆明治安田生命J1リーグ 第5節 名古屋0―0FC東京(18日・豊田ス)
【FC東京担当・後藤亮太】 FC東京が今季初めて3バックを採用した試合で、名古屋と0―0で引き分けた。
スタメン表を見ただけでは、どういう布陣で臨むのか分からなかった。試合前のアップでも、本職センターバックのDF木本がボランチ、インサイドハーフで主に起用されるMF塚川を左ウイングに配置しているように見えたが、ふたを開けたら、森重、エンリケトレビザン、木本で3バックを形成。中盤も4枚にして、前線もオリベイラを頂点に、仲川、塚川をシャドー気味に起用する「3―4―2―1」を採用していた。通常は「4―3―3」を採用しているだけに、敵将で21年までFC東京を指揮をしていた長谷川監督も「東京が3バックでやってくるというのは、メンバー表を見ても分からなかったので、正直ちょっとビックリした」と振り返ったように、驚きのシステム変更だった。
厳しい台所事情がある。FC東京は中盤の3枚をアンカー1枚、インサイドハーフ2枚の逆三角形で構成する。しかし、インサイドハーフに適性のある、MF松木はU―20日本代表で不在。さらに負傷離脱しているMF安部、MF渡辺に加え、ルーキーのMF寺山もコンディション不良で欠場。指揮官も「不在の選手が多いゆえに、システムを変更することが必要な状況でした。守備をより重視することを優先しました」と説明したように、多数の離脱メンバーがいることも3バックに踏み切った理由の一つだった。
本格的に着手したのは試合に向けた1週間のトレーニングのみ。名古屋のユンカー、マテウス、永井の強力3トップに対して3バックでマンツーマン気味で対応したことや、中盤や前線もあえて相手と同じフォーメーションにしてミラーゲームに挑んだことで、前半はシュート0本に終わるなど、思うようにいかない場面もあったが、同様に相手にチャンスを作らせることは少なく、一定の成果も見えた。
試合後、アルベル監督も「概して、多くのサッカーファンにとっては期待していない展開ですけど、我々にとっては、とても重要な、見応えのある、戦術的なゲームになりました。もちろん勝ち点3をもぎ取れなかったので心から満足することは出来ません。けれども、今日選手たちが表現してくれた90分間に関してはとても満足しています」と振り返ったように、敵地でつかんだ勝ち点1をポジティブに捉えていた。
今は踏ん張りどころとも言えるだろう。ただ、長いシーズンを戦う上で、新たなオプションを手にしたことは意味があるはずだ。