【船上カメラマン】絶好調!富津のエビスズキ!全員安打!富津港・浜新丸

海面で強烈な抵抗を見せるスズキ
海面で強烈な抵抗を見せるスズキ

内房・富津沖で東京湾の伝統釣法、エビスズキが開幕した。富津港の報知指定・浜新丸では今月4日から乗合船を開始、トップが7尾を記録して好調なスタートを切った。当初から60センチを超える良型が釣れ、食べてもおいしい。取材した8日も開始早々から良型が上がり、乗船した7人全員が釣り上げ、スズキの強烈な引きを味わった。

この日7尾のスズキを釣った永野さん
この日7尾のスズキを釣った永野さん

昇る朝日
昇る朝日

 まだ海面を月が照らす午前5時40分、大潮の満潮を迎える少し前に出港した。釣り場の富津沖までは約20分、濱名博一船長の合図で7人は静かに釣りをはじめる。ナイロンの道糸にはオモリの上から9メートルの所に印がついている。これを目印にしてタナ(魚の泳層)をとる。ハリスの長さ4・5メートルを足して水面下13・5メートルがスズキのタナだ。

じっとスズキのアタリを待つ釣り人
じっとスズキのアタリを待つ釣り人

船はゆっくりと流れ、第二海堡(かいほ)に近づく。生きたエビを餌にするから「エビスズキ」。この釣りはアタリが来るまでは何もしない。誘いや空合わせなどもせず、ただスズキのアタリをじっと待つ。そのアタリは、コツンと竿先をわずかに引き込むぐらい繊細だ。アタリがあったら竿先を少し下げ食い込ませる。そこからぐーっと引き込まれたら、大きく合わせる。エビスズキは静から動の釣りなのだ。

大型スズキを3尾釣った阿部さん
大型スズキを3尾釣った阿部さん

 右舷船首寄りで竿を出す千葉市の永野さん(73)は絶好調。この釣りは「2年ぶり」といい、竿はテンヤマダイのものを使っていた。「ハリスが切れたので、少し短いかもしれません」といいながら、この日トップの7尾を釣り上げた。友人の阿部さん(72)もこの日最大の68センチを含む3尾を釣った。

スズキ釣った龍門さん
スズキ釣った龍門さん

 右舷船尾の木更津市の龍門さん(65)は浜新丸の常連さん。濱名船長と同じリールが付いていない手バネ竿で楽しんでいた。「シーズンにはよく来ます」とスズキを手に笑顔を見せていた。船上カメラマンは貸し竿でスズキに挑んだ。アタリは5回あり、スズキを3尾を釣り上げ、“猛打賞”を達成した。

船上カメラマンもスズキをゲット
船上カメラマンもスズキをゲット

スズキの仕掛け
スズキの仕掛け

  • スズキ釣った増田さん

    スズキ釣った増田さん

 好スタートを切った富津沖のエビスズキ。濱名船長は「今年は最初から型がいいね。数も出てる」という。船宿特製の仕掛けにも絶対の自信を持っている。「ウチのハリは鉄製。ステンレスより(食いが)いいみたいです。(仕掛けを)自分で作って来る人もいるけど、ウチの方が有利のようです」と胸を張る。

スズキ釣った橋本さん
スズキ釣った橋本さん

スズキ釣った東さん
スズキ釣った東さん

 この日はほとんど風もなく、まさに春、ぽかぽか陽気だった。富津沖のエビスズキ釣りは、春から始まり8月半ばまで続く。これからスズキはさらに脂が乗り、太く育って行く。引きはさらに力強さを増し、迫力あるファイトが楽しめる。

(ペン&カメラ・越川 亘)

ハリの付け方 〇…釣り人がタックルを持参した場合、道糸には濱名船長に赤い印を付けてもらうといい。印は2か所。1つ目を海面に合わせると自動的に2つ目が手元にくるようになっていて、これでタナがとれる。餌はサイマキエビ。ハリの付け方が重要。「エビのツノを折って、ハリ先をエビの口から刺して頭にハリ先を少し出す。この時、ハリがエビの脳に触れてしまうと死んでしまうので注意してください。エビに対してハリをまっすぐに付けることも大事」と濱名船長はアドバイスする。

◆めも スズキ釣りの近況、乗合船は富津港浜新丸(TEL0439・87・4967)。乗合船は潮の時間に合わせて出船するので、要問い合わせ。料金はエビ餌、氷付きで1万1000円(税込み)。レンタル竿、リールあり。駐車場完備。

海面で強烈な抵抗を見せるスズキ
この日7尾のスズキを釣った永野さん
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じっとスズキのアタリを待つ釣り人
大型スズキを3尾釣った阿部さん
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