◆オープン戦 巨人5―4日本ハム(18日・東京ドーム)
巨人・坂本勇人内野手(34)が18日、日本ハムとのオープン戦(東京D)に「6番・遊撃」で出場し、2打数無安打2四球。安打こそ出なかったが、打席に立つと大きな声援が送られた。
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坂本の打撃には、まだちょっとした感覚のズレがあるように見える。第1打席、2ボールから143キロの球に差し込まれて中飛。第2打席も2ボール1ストライクというバッティングカウントから、140キロの真ん中高めの球を打ち損じて三ゴロになった。
トップから打ちにいくまでに力みが出てしまい、バットが外から入ってしまうため、思ったより差し込まれたり、打球が上がりづらくなっている。
第3打席も3ボールから真ん中の真っすぐを打ちにいき、ファウル。極端な話だが、本来は球を捉えてから体が回るくらいのイメージ。今はバットではなく、体を振っている感じだ。
差し込まれる、思ったより飛ばないという状況の時に、力で対抗しようとしては、悪循環に陥ってしまう。投手のボールの力を利用して、はじき返す感覚が欲しい。
ただ、技術も経験もある選手。たくさんの引き出しを持っている。凡打でも手応えをつかむこともあるし、もちろんヒット1本が出ることでガラッと変わる。きっかけを早くつかんでもらいたい。(野球評論家・清水隆行)