◆大相撲 ▽春場所7日目(18日・エディオンアリーナ大阪)
西前頭5枚目・翠富士(伊勢ケ浜)が、西前頭7枚目・高安(田子ノ浦)との6戦全勝対決を制し、無傷7連勝を飾った。その後、同じく全勝だった小結・大栄翔(追手風)が敗れたため、賜杯争いでは単独先頭に立った。絶好調の小兵力士は「勝てているので、とりあえずはいいのかなと思うんですけど、いつバーッと負けるか分からない。集中していきたいなと思います」と力を込めた。
立ち合いは、高安の強烈なかちあげに引かなかった。何とか下からあてがって辛抱すると、右をのぞいて即座に会心の突き落としが決まった。「とりあえず当たっていこうと思って押し負けなかったので、そこから圧力がかけられて、肩透かし気味にいなしが決まったのかなと思いました」。満員御礼の会場からは、割れんばかりの拍手が湧き起こった。
翠富士は身長171センチ、体重117キロ。肩透かしを得意技とする人気の小兵力士だ。静岡・焼津市出身で、同県出身のV力士は優勝制度ができた1909年以降ではまだ誕生していない。郷土の期待を背負う26歳は「(優勝なら静岡初だが?)本当ですか。できればそうなりたいと思いますね。(優勝への思い?)基本的に常に優勝ができたらなと思うんですけど…。そんなにうまくいかないので、一番一番という感じですね」と気を引き締めた。