◆明治安田生命J1リーグ ▽第5節 京都4-1横浜FC(18日・ニッパツ三ツ沢球技場)
京都が今季最多の4発で横浜FCを退け、21年ぶりにJ1で3連勝。暫定4位に浮上した。試合後にはロッカールームの外まで「よっしゃ! 3連勝や!」の大声が漏れ聞こえた。
1点を先制されたが、セットプレーとカウンターが効いた。前半34分にFWパトリックが右CKから同点ゴール。「ゴールを決めたことで、チームメートにも自信が付いた」と勢いに乗ると、後半3分にカウンターからFW木下の2点目で勝ち越し。さらにセットプレーから2点を加えた。
曺貴裁(チョウ・キジェ)監督は「最初の15分は相手の勢いに押されたけれど、よく1点を返した。後半は自分たちのやりたいことができたけれど、4―1ほどの差はなかった」と振り返った。
前回のJ1での3連勝は、02年度に天皇杯を制したシーズン。松井大輔、黒部光昭、朴智星と攻撃的な選手がそろっていた。現在はA代表クラスの選手がいない中での快進撃だ。指揮官は「僕が就任してからは、ほぼ攻撃の練習しかしていない。自分たちのサッカーは敵陣で何をするか。点を生まなかった試合もあるし、生む試合もある。点を生まなかったから、その練習が間違っていなかったとは思わない」とゴール前での意識共有の成果に手応えをつかんでいる様子だ。
2点目を決めた木下は「立ち上がりはちょっとおぼつかなかったので修正点だけど、取ったときの勢いは継続して。今後も守り切るのでは無く、2点、3点を取っていけるチームになりたい」ときっぱり。自信を深めたが京都が、J1の台風の目となりそうだ。(田中 孝憲)