フィギュアスケートの世界選手権は22日、さいたまスーパーアリーナで開幕。米国代表に一人、日本開催の今大会に強い思いを抱く選手がいる。ペアで全米選手権3位となり、初出場を決めたエリー・カム(18)、ダニー・オシェイ(32)組。女子のエリーは、2004年12月20日に東京都で生まれたスケーターだ。実は山梨学院大の駅伝監督として、3度の箱根駅伝優勝に導き、現在は同大学の顧問を務める上田誠仁氏(64)の姪(めい)っ子にあたる。母が日本人で、エリーは上田夫人の妹の娘になる。
エリーは、4歳からスケートを始め、現パートナーのダニーとは結成6か月で米国代表の切符をつかんだ。生まれ故郷の日本で初めて挑む世界選手権へ、「私の生まれた国、日本のファンのみなさんの前でパフォーマンスするのが楽しみ。みなさんの心に残るような演技がしたい」と意気込む。
前回、日本に来たのは約2年前で、上田氏ら日本に住む親族との久しぶり再会が、世界選手権の舞台となる。試合会場のさいたまスーパーアリーナに応援に行くという上田氏は「思いっきり演技してほしい」とエールを送った。