スターゼンカップ第53回春季全国大会(26日開幕、大田スタジアムほか)小学生の部に出場する東京世田谷ボーイズ(東京西)は2021年夏から昨年夏まで3季連続全国優勝を果たしている。過去、4季連続優勝は1989年夏から91年春の八尾フレンド(現・大阪八尾ボーイズ=大阪中央)が記録。32年ぶりの偉業達成に向け、27日の初戦(千葉・長柄球場)で東広島ボーイズ(広島)と対戦。大会直前の練習でも士気が高まっている。
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4季連続日本一を目指す常勝軍団は意外なところで練習していた。河川敷に16面が並ぶ東京・大田区の多摩川緑地野球場。週末は若者から年配者まで野球好きが集まる“草野球の名所”だ。規則で硬式球は使えないため、東京世田谷ボーイズの選手たちは軟式球で練習していた。
2020年まで拠点だった硬式グラウンドが使用できなくなり、遠征での練習試合などを除くと硬式でプレーする機会は激減。それでも21年夏に11年ぶりに全国優勝を果たすと黄金時代を迎えた。堀秀人監督(54)は「ウチにはメソッドというか、しっかりとした育成プランがあるので大丈夫です」と語る。
この日は投内連係練習を念入りに繰り返した。「みんなが思っているよりボールの違いは(練習に)影響がないのかも」と指揮官。昨年末のNPBジュニアトーナメントでは瀬戸がベイスターズジュニア、浅見がジャイアンツジュニアに選出されともに主軸を務めた。「(軟式の練習に変えて)ケガが減った。やはり負担が違う」(堀監督)。球数制限対策もあり、ベンチ入りの半数は投手もできる。
4番を打つ支倉は幼稚園年長からチームに所属。「小さい頃に先輩たちが丁寧に教えてくれた」。夏春連覇した1学年上のチームに浅見、堀江とともにベンチ入りし、伝統を受け継ぐ。「4番といっても一人でやっているわけではない。みんながランナーに出てつないでくれるおかげです」と団結力を強調した。
昨夏全国大会でボーイズリーガー賞(MVP)を獲得した栗原は「まだ対戦したことのない相手がいる。いいピッチャー、いいバッターと対戦できるのが楽しみ」と目を輝かせた。偉業の4連覇へ、平常心で挑む。
◆東京世田谷ボーイズ登録メンバー ▽6年生 ★堀江嵐守、支倉蒼侍、石川悠斗、瀬戸虎太朗、栗原大駕、一柳康樹、浅見蒼志、石倉拓実 ▽5年生 佐藤桜河、喜多頼士、鈴木黎、宮下璃久、河野晴斗、白川瑛都、登石幹大、今路龍、馬場 塁、山﨑凱斗 ▽4年生 佐藤蔵乃丞、山﨑彪吾(★は主将)