巨人の芳川庸ファームディレクター補佐(29)が16日、次回登板へ向けジャイアンツ球場で調整中の菅野智之投手の投球練習で捕手に指名された。真っ直ぐの他にスライダー、カットボール、ツーシーム、フォーク、カーブと多彩な変化球も含め61球を受け終えると「エースの球を受けられてとても光栄ですが、緊張しすぎて汗だくです」と、心地良さそうに大粒の汗を拭った。
捕手として洛北高から11年育成ドラフト4巡目で入団した芳川さんは、支配下登録叶わず16年限りで現役を引退。菅野とは、4年間チームメイトだったが、当時、接点はほぼなかった。
「現役の時は、ブルペンどころかキャッチボールをしたこともありませんでした。昨日初めてキャッチボールをして、今日はブルペン。調整ですし140キロも出ていないと思いますが、キレがすごく、フォークも思っていた以上に落ちた。どの球もさすがだなと思いました」
ブルペン捕手の肩書きはないが、人手不足の時の助っ人業務で思わぬ経験となった。
「ワンバン止めるの上手かったよ」と菅野から声を掛けられ、「現役の時にたくさん練習したのでその甲斐がありました」と満面の笑みでディレクター補佐業務に戻った。