菅井竜也八段、藤井聡太叡王への挑戦を決め「最強の棋士に振り飛車がどこまで通じるか」

スポーツ報知
叡王戦の挑戦権を獲得した菅井竜也八段

 将棋の菅井竜也八段が16日、都内で行われた第8期叡王戦挑戦者決定戦で永瀬拓矢王座に勝利し、藤井聡太叡王=竜王、王位、王将、棋聖=への挑戦権を獲得した。

 最終盤、マスクを外した2人が向かい合っていた。菅井は右手の拳で自分の頭を3回殴る。しばらくして、扇子を激しくあおぎ始めた。熱気は明らかだった。

 打つ駒をひとつひとつしっかりと確かめ、慎重に寄せ切る。「ちょっと信じられないという気持ちです」。2018年の王位防衛戦以来、約5年ぶり3度目のタイトル戦進出を決めた菅井は引き締めた表情のままで話した。

 菅井にとっては藤井との初タイトル戦。また、藤井がタイトル戦で振り飛車党と戦うのは初めてのこととなる。菅井は「今の最強の棋士に振り飛車がどこまで通じるかというシリーズにしたい」と今シリーズの意義を語った。

 対藤井戦は3勝5敗だが、直近の順位戦A級では菅井が勝利している。「(順位戦は)その前にもう、うんざりするくらい負けているので、なんとか一番返せたという感じ。(叡王戦は)持ち時間も変わりますし、自分の方ががんばって、ようやくいい内容にできると思うので、今からしっかり調整して頑張りたいなと思っています」

 18年の王位戦で失冠して以来のタイトル奪取を目指すシリーズとなるが、「数年前ならタイトル戦に出場というのが自分の中では挑戦するのはそれほど難しいことではないと思っていたんですけど、今の自分ではちょっと挑戦することも難しくなっていましたし、その中なのでまだタイトルをとるということは全く頭になくて、ようやく挑戦権をつかめたので、しっかりいい将棋を指したいと思ってます」と目の前の一局に全力を尽くす。五番勝負は4月11日、東京都千代田区の「江戸総鎮守 神田明神」でスタートする。

 囲み取材が終わり、撮影タイムになると、菅井は「いやあ、よかった」と、この日初めてくしゃりと笑った。(瀬戸 花音)

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