◆オープン戦 オリックス2―2楽天(14日・草薙)
楽天は14日、オリックスとのオープン戦でチャンスの場面で1本が出ず、2―2で引き分けた。ドラフト4位のサイド右腕・伊藤茉央投手(東農大北海道)は8回から登板し、1回無安打無失点、1奪三振と猛アピール。開幕1軍が濃厚となった。
3番手としてマウンドに上がると武器のスライダーとシンカーを使い分け打者を翻弄。先頭の池田を空振り三振に斬ると、続く石岡を左飛、大城を二ゴロに仕留め、わずか14球で3者凡退に抑えた。11日のロッテ戦では8球で3アウトを奪ったことも踏まえ「3人でテンポよく終われたのはよかった。前回より球数は多かったけど、フォアボールを出さずに打たせて取れたのはよかった」と納得の表情だった。
チームで唯一の変速投手。2月19日、日本ハムとの練習試合(名護)で対外試合デビューを果たすと1回1安打無失点、1奪三振で上々の出だしを切った。ここまで練習試合とオープン戦では5試合に登板。許した安打はわずか3本で、失点は4日の日本ハム戦(札幌ドーム)で被弾した2ランのみ。高めに浮いたスライダーを捉えられ「空振りを取れたのはよかったけど、失投は一発で仕留められてしまう」とプロの厳しさも痛感するも、ここまで安定感のある投球を見せていた。
石井一久監督は「いい球を投げているし、テンポよく投げられている」と評価。「リリーフの中でいい争いをしてくれている。そこでただ一軍のベンチ入りするだけでなく、さらにもう一歩上のポジション争いには参加出来ているんじゃないかな」と語った。
小山投手コーチも「落ち着いて投げていて投手陣のいいアクセントになっている。変速のわりには球も強い」と話し「開幕1軍も見えてくるのではないか」と期待を寄せた。