J3・カターレ富山は13日、富山市内のホテルでクラブ創立15周年記念記者会見と、キックオフパーティーを開催した。記者会見では左伴繁雄社長のほか、カターレの初代キャプテンとして活躍した浜野勇気さん(44)と、08年から09年までカターレでプレーした小田切道治監督(44)が出席した。15周年の記念事業として、6月24日の八戸戦の前座として、レジェンドマッチを開催するほか、記念ユニホームを制作。公式戦5試合で選手が着るほか、一般にも販売を予定する。記念誌や記念グッズ15点を制作し、ファン参加型のホームページもリリース予定だ。左伴社長は「地域に浸透した強いクラブに共通していることは、クラブの歴史を大事にしていること。前身のクラブを含め、築いてきたものを感じながら、クラブの飛躍につなげていきたい」を話した。
カターレは2008年、JFLのアローズ北陸とYKK APが統合して発足し、1年目でJ2昇格を果たした。横浜マリノスと、横浜フリューゲルスの統合に携わった左伴社長は「サッカーに対する考え、文化、社風も違う中、二つのチームが一緒になるのは大変なこと。カターレが1年目で昇格したのは、とてつもなく凄いこと」と話す。当時、選手としてJ2昇格に貢献した小田切監督は「JFLでは上位争いするバチバチのライバル同士だったが、リーグ戦が終わって、1か月も経たないうちに同じ席で顔を合わせた。すぐに練習が始まり、何ともいえない空気感だった」と振り返るが、開幕戦には1万人を超えるファンが集まり、選手たちを後押しした。
19日のホーム開幕戦に向けて、キックオフパーティーには企業、個人スポンサーら185人が参加し、選手たちと交流した。また、創立15周年の記念事業と、J2復帰を叶えるため、3月14日から5月31日までクラウドファンディングを行う予定だ。支援金額に応じて、多様な返礼品も用意する。浜野さんは「チームの浮き沈みはあるが、近年は着実にチーム力は付いている。左伴社長が就任してカターレの知名度も上がり、ワクワクする企画も考えてくれている」と今後の発展に期待。クラブOBの思いも感じながら、J2復帰で新たな歴史を作り上げる。(中田 康博)