【番記者の視点】開幕4戦未勝利でも成長の跡…横浜FC、セットプレーは武器になると思わせたFC東京戦

スポーツ報知
横浜FC

◆明治安田生命J1リーグ第4節 FC東京3―1横浜FC(12日・味の素スタジアム)

 【横浜FC担当・田中孝憲=@sph_tnk】ミスは次につなげると信じている。だから、FC東京戦での「良かった探し」をしたい。残り30試合、武器になると思わせたものがある。セットプレーだ。

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 開始1分の右CK。中央付近でフリーになったのは、FW小川航基だ。ボールがうまく合わなかったが、当たり負けしない強さと高さを見せた。

 前半24分の正面長い距離のFK。MF三田啓貴が予想に反して低いグラウンダーのボールを蹴り込み、相手DFに当たったこぼれ球に詰めたのはMFユーリ・ララ。シュートは相手GKのファインセーブに阻まれたが、これが同点ゴールになっていたら…と思わせるシーンだった。

 今季はJ2・2位で昇格し「18番目」のチームとして臨んでいる。半数近い選手が入れ替わり、第4節のスタメンで、昨季から一緒にプレーしているのは5選手。他チームとは成熟度が違うのは仕方がない。だからこそ、セットプレーに大きな活路を見いだしたい。第2節の湘南戦ではCKで1点を奪っており、セットプレー専任コーチの指導を受けているプレーは得点の気配を感じさせる。

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 押し込む場面すら作れない完敗となった前節の鹿島戦と違い、両サイドが積極的に仕掛けた場面は大きなチャンスに結びついた。押し込む場面を作れれば、必然的にゴールに近い位置でのセットプレーも増えてくる。

 前半3分、右サイドでMF山根永遠が突破をはかったのがFKにつながった。前半終了間際のオウンゴールも、右SBの中村拓海がペナルティーエリアまで侵入したことで生まれた。両サイドハーフやサイドバックが怖がらずに前へ出ると、好機の数は増えている。

 キャプテンマークを巻く三田は「鹿島戦よりは意図した形でゴール前のシーンは作れた。続けていくだけ」と力を込めた。キャンプから取り組んでいる球際の強さ、切り替えの早さ。思い描くチームに比べた現状の完成度について「パーセンテージで言うと難しいけれど、20%くらいじゃないですか。完璧なところまでいくには」と分析する。今季にかけるベテランは「キャンプ中から、うまくいったり、いかなかったりがあった。(J1の)公式戦の強度にみんながもっと慣れていかないとチームは成長しない」と、若い選手たちを引っ張っている。

 ボールの失い方の悪さは、J1では失点に直結することを十分に学んだ。開幕から4週間で、通用することと課題も見えた。次節の京都戦と、代表活動を挟んで迎える福岡戦はともにホームでの戦い。サポーターにささげる力強いプレーを期待したい。

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