U―20日本代表、世界切符かけてヨルダン戦へ 冨樫監督「心が上回らないと勝てない」…12日23時キックオフ

U―20日本代表主将のMF松木玖生
U―20日本代表主将のMF松木玖生

 U―20日本代表は12日、準々決勝でヨルダンと対戦する。試合は日本時間午後11時キックオフ。負ければ終わりの一発勝負が始まり、準々決勝に勝利すれば、今大会を戦う上で大きな目標に掲げているU―20W杯(5月、インドネシア)の出場権を得られる。

 前半の早い時間帯に先制されるゲームもあるなど、苦しみながらも1次リーグで中国、キルギス、サウジアラビアを倒して3連勝を飾り、8強入りを果たした日本。タフな戦いでもケガ人や体調不良者がここまで出ていないことは大きい。これについては帯同している西芳照シェフも好影響を与えており、「本当に選手がこれだけタフな環境にいても体重の変化も少ない。起用できない状態の選手はいないことは監督として非常にありがたい」と冨樫剛一監督はうなずいた。23人全員が万全のコンディションで、世界切符をかけた一戦に挑む。

 準々決勝で指揮官がポイントに挙げたのは、「心」だ。「最終予選で、あくまで1試合1試合が戦い。勝つということに関しては心が上回らないと勝てない」と話した。また、未来の日本を担う選手への期待も込める。「20歳以下の選手なので、完成している選手ではない。ミスに対して恐れないでどんどんトライしてほしいし、彼らが3年後に、成長したらA代表でこんな選手になるんだろうなと、期待感を持てるような、躍動したゲームを見せたい」。強い気持ちで果敢にアジアの舞台で100%を出し切る姿を求めた。

 ヨルダンの印象については「MFに非常にクオリティの高い選手がいる」と語る。日本戦では出場停止だったFWカルブーナも復帰してくる想定で、「予選よりより強力な戦いが待っている」と警戒。1次リーグでは課題も残した立ち上がりで我慢強く、じれずに戦うことは一つのポイントだろう。中国戦では途中出場のFW熊田直紀(FC東京)やMF佐野航大(岡山)が逆転の2ゴールに絡んだように、選手層の厚さやシステムの柔軟性は日本の強み。佐野は「誰が先発でも、途中から出ても、試合全体を通してチームで勝てる力はある」と言い切った。展開によっては、延長戦やPK戦にもつれ込むこともおおいにあり得る。指揮官は「交代していく選手がプラスを与えていくチームでありたいし、そこは表現できていると思う」と自信を示した。

 主将としてここまで全3試合にフル出場している松木玖生(FC東京)も一段と表情を引き締める。「ここからが大一番。チームで積み上げてきたものを発揮する。普段通り、高みを見据えながらも目の前の一戦一戦にこだわっていくことが大事」と熱い闘志を燃やした。

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