今夏高校総体重量挙げ(8月11~14日)が行われる士別市は、前回1987年の北海道総体でも開催地となり、以来競技の普及、強化に力を入れてきた。地元期待の星が、選抜男子102キロ級に出場するの中川賢信(士別翔雲・新2年)。同校を指導する父・卓監督(50)との親子鷹だ。選抜出場選手ランキングは6位(トータル228キロ=スナッチ101キロ、ジャーク127キロ)。「選抜ではスナッチ105キロ、ジャーク135キロを目標にメダルを狙い、総体に弾みをつけたい」と力を込めた。
5歳からレスリングを始め小学6年で全国3位に入ったが、中学1年で右膝半月板を痛め継続を断念。父が指導する重量挙げに転向した。中学3年で左足首を骨折、その影響で高校1年の高校総体は振るわなかった(96キロ級で21位)が、練習を重ね回復。目標は、OGで21年の女子71キロ級全日本ジュニア、高校選抜、高校総体3冠を獲得した瀬川瑠奈(東京国際大)。「強じんな下半身を生かす瀬川さんのリフティングを見習いたい」と「デッドリフト」などで下半身強化に励む。中川監督は「地元総体をモチベーションに、成長してほしい」。息子も「今夏総体では結果で父、地元の応援に恩返しをしたい」と決意を口にした。(小林 聖孝)
〇…中川と同じ102キロ級に出場する三上力丸(士別翔雲・新3年)は小、中学時代は野球選手も、北海道総体出場を目指し高校で転向、昨年は高校総体出場(21位)も果たした。選抜の出場ランキングは9位(合計221キロ)。「5位以内に入ると、総体の道勢出場枠が一つ増えるので目標にしたい」と気合を入れた。