◆オープン戦 楽天6―5ロッテ(1日・静岡)
特別な日に負けるわけにはいかなかった。楽天がロッテにサヨナラ勝ちした。
東日本大震災から12年となるこの日の試合前にはスコアボードに半旗が掲げられ、試合前に両チームの選手・首脳陣が黙とうをささげた。5―5の9回1死一塁。渡辺佳がファウルで粘った末、10球目を左翼線に運び、接戦にケリをつけた。劇打のヒーローは、二塁上でド派手にガッツポーズ。「一番負けてはいけないと自分の中で思う日。東北の代表のチームとして、本当に勝てたことが良かった」と喜びをかみ締めた。
昨年の3月11日に行われたDeNA戦でもチームを敗戦の危機から救う同点打を放ち、ドローに持ち込んだ。2年連続で殊勲打の男は、スタンドに「一緒に優勝目指して頑張りましょう」と叫んで球場を後にした。