◆オープン戦 楽天2―3ロッテ(10日・静岡)
いつ開幕を迎えてもいいほどの状態の良さがうかがえた。楽天・田中将がシーズンさながらの投球を披露した。「少ない球数でアウトを取れたっていうのも良かった」と、55球の“省エネ”で5回1安打無失点に封じた。
2―0の5回。先頭の山口を三ゴロ、続くポランコを空振り三振に仕留めた。2死から井上にカーブを左翼線に運ばれる二塁打を許したが、この1本が出るまで1人の走者も許さず。最後は大下を三直に抑えた。アウトを取った決め球はいずれもスプリット。草薙球場独特の風にもうまく対応し「タフな条件の中でもある程度投げることはできていた」と宝刀のキレ味に納得の表情だった。
自主トレから取り組んでいる新フォームも完成形の輪郭が浮かび上がってきた。一時は左足を上げた際にタメをつくり2段モーション気味にしていたが、左足を上げてからスムーズな流れで着地する昨季に近いフォームに落ち着きそうで「自信を持って投げられるようになってきている」と手応え。実戦では計11回を0封と絶好調。30日の日本ハムとの開幕戦(エスコン)では「シン・マー君」がどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。期待感が一気に膨らんだ。(長井 毅)