納得できるなら再びダイゴ演じたい…「ウルトラマンティガ」ダイゴ・長野博インタビュー〈3〉

スポーツ報知
ウルトラマンティガ(C)円谷プロダクション

 ウルトラマンシリーズ放送開始30周年となる1996年9月に放送がスタートしたのが「ウルトラマンティガ」です。昭和のシリーズを見ていた子供たちが親世代になり、親子2代のファンが生まれるなど支持を集め、その後の「―ダイナ」「―ガイア」と続く、いわゆる「平成3部作」の礎を作りました。昨年、NHKが実施した「全ウルトラマン大投票」でも、「ウルトラヒーロー部門」で見事、1位になるなど、長くファンに愛されている作品です。その主人公=マドカ・ダイゴを演じていたのが、人気グループ「V6」のメンバーだった長野博(50)です。「―ティガ」が15周年を迎えた2011年に、スポーツ報知では長野にインタビューを行いました。「今も『ダイゴ』って呼ばれることにうれしさを感じる」と語り、この年の3月に発生した東日本大震災被災地の子供たちに向けて「希望の光を少しでも早く見つけられるように」とエールを送りました。今回、この貴重なインタビューを3回に分けて再掲載します。

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 「V6」での活動があるため、前述した「―8兄弟」で再度、ダイゴを演じたことをファンは歓迎した。この先も、ダイゴを演じることをファンが求めるかもしれないが、長野には演じる事への確固たるポリシーがある。

 「やる意味を求めてしまうんです。台本や物語のテーマなどをしっかりと監督と話し合い、納得できるものであるなら、またダイゴを演じると思う。『―8兄弟』も普通なら昭和のシリーズとティガなど平成のウルトラマンが共演することはあり得ない。だって、根本的に設定が違うんですから。だから、しっかり話し合いました」

 かつてウルトラマンシリーズがテレビで放送されていた世界に本物のウルトラマンが現れる―というパラレルワールドの設定に納得して、「―8兄弟」への出演を決めたという。

 放送終了から長い年月を経て、改めて長野に「ウルトラマンティガとは?」と聞いた。

 「テーマとして勇気、希望というものが根底に流れているのは、初代ウルトラマンから変わらないと思うんです。僕が今も『ダイゴ』って呼んでもらえるのは、本当にウルトラマンシリーズの持つ力のすごさだと思う。この作品で様々な方と共演して、出会いがあって…人間としても幅が広がったと思います」

 最終回。変身能力を失ったダイゴは、こう言っている。

 「人間はみんな、自分自身の力で光になれるんだ」

 勇気を持ち、希望を抱き、信じることを忘れなければ、必ず光となって結実する―そんな意味が込められている。

 「今回、とても大きな災害に見舞われ、苦しんでいる子供たちは多いと思う=注・東日本大震災の11年に取材=ウルトラマンは強くて、夢や希望を与える存在だけれど、負ける時もある。そんな時、みんながウルトラマンを信じる力があったから、復活できた。信じること、思い続けることが大事です。いろいろな人たちのパワーが君たちに向かっている。希望の光を少しでも早く見つけられるように、と願っています」

 ダイゴの言葉は、今回の大震災被災地の子供たちに大きな力を与えるはずだ。

=おわり(2011年5月24日収録)

 〇…「ティガ」にはマレーシア語とインドネシア語で聖なる数字とされる「3」の意味がある。ティガは3つの形態にタイプチェンジすることから、この名前になったのでは? とも言われるが、先に名前は決まっていた。「そういう意味がある、というのは後から聞きました」と長野。

 〇…円谷プロ公式サブスク「TSUBURAYA IMAGINATION」では、有料プランに登録すると「ウルトラマンティガ」のほか、劇場版「ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY」、「ウルトラマンティガ外伝 古代に蘇る巨人」などウルトラマンシリーズ(一部をのぞく)がいつでも見放題となっている。ファン必読の読み物や、ここでしか見られない配信限定作品など、オリジナルコンテンツも満載。

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