◆オープン戦 日本ハム4―5楽天(5日・札幌ドーム)
楽天・伊藤裕季也が起死回生の逆転満塁弾を放ち、チームに今季オープン戦初白星を呼び込んだ。1軍では、プロ1年目となるDeNA時代の19年に4発を放ったものの、直近3年は本塁打ゼロという“崖っぷち”の男が開幕スタメン奪取へ豪快なのろしを上げた。
球場の歓声に包まれた打球がぐんぐん伸びた。8回1死満塁、フルカウントから日本ハム・松岡のフォークを左翼ポール際へ運んだ。4球続いたフォークを狙い打ち「(感触は)よかった」という納得の一発となった。3年ぶりに解禁となったファンの声出し応援も力に変え「応援もあって、うれしかったです」と感謝した。
昨季途中にDeNAからトレードで加入し、今季でプロ5年目。「とにかくレギュラーを取ることが最優先。(他の)内野手がみんな打っているので自分も打ち続けることが大事」と表情を引き締めた伊藤裕。この日のアーチを覚醒のきっかけとする。(内藤 菜月)