こんばんは、坂本です。花粉の飛散が真っ盛りで、車の汚れなども大変な時期に入ってきました。
そして今週末は何と言っても福永祐一騎手のラストライドでも注目を集めるサウジカップデーですね。今年も日本馬が多く参戦して、サウジカップでも番狂わせを期待したいところです。私は20年2月に行われた第1回の取材にいきましたが、いろいろとカルチャーショックを受けた記憶があります。アルコール類が禁止されているお国柄は承知していましたが、やはりドバイなどと比べても厳格なイスラム教の国という印象を受けました。
超高層ビルの最上階にある展望台に登ると、石油資源から豊かな国という印象がありましたが、周囲に広がっていた風景は全体的に茶色い印象。砂漠や建物の色によるものでしょうが、日本のコンクリートジャングルとは、またひと味違った光景でした。そして緑豊かな国土のありがたさを、ふと再認識させられた記憶があります。やはり海外へ行くと「世界は広い」と思わされることが多いですね。
それではそろそろ本題へ。“緑”から連想して皐月賞トライアルの若葉S(3月18日、阪神)の話題からいきましょう。出走を予定している武井厩舎の【ハーツコンチェルト(牡、父ハーツクライ)】が、2月21日に帰厩してきました。帰厩後初時計は、美浦・Wコースでの併せ馬で5ハロン64秒4―11秒6と上々の好時計をマーク。やはり脚力のあるところをアピールしてくれましたね。さっそく武井調教師に聞くと、「今回は牧場でも順調に乗り込めていて、すごくいい感じです。前の馬が速かったから時計は速くなりましたけど、抑えきれないくらい。馬は無理してなく、息もいいですね」と好感触が伝わってきました。新馬勝ちの後は、東京スポーツ杯2歳Sは3着、ホープフルSは7着の1勝馬とあって、何とか大舞台への切符を取りたいところでしょう。
そして同じく若葉Sに出走する大舞台を見据えている素質馬は、【ダノンザタイガー(牡、ハーツクライ)】です。共同通信杯は厳しい競馬で3着に終わり、ここで何とか結果を出して、皐月賞をパスして日本ダービーに向かう青写真を描いています。国枝調教師は「レース後の状態は問題ない。在厩でいくよ。若葉Sは、いい結果というか、勝つ前提でいかないと。そうじゃなきゃ、本番での勝負は厳しいだろうからね」と、きっぱり。同じ川田騎手が乗る安田隆厩舎の【ダノンタッチダウン(牡、父ロードカナロア)】は、皐月賞への参戦が発表されましたので、こんなところで足踏みをしてはいられないといったところでしょう。
このまま国枝厩舎の他の3歳馬の話をしますと、前走で初勝利を挙げた【リーゼノアール(牡、父エピファネイア)】は、引き続きダート戦で3月12日の1勝クラス(ダート1800M)へ。国枝調教師は「まだまだ替わってくるところはあると思うので」と語っていました。
前走の若竹賞で5着だった【レッドロスタム(牡、父ロードカナロア)】は、4月1日の中山の1勝クラス(芝1600M)に向かいます。G1馬タイムフライヤーの全妹の【オールザタイム(牝、父ハーツクライ)】は、2月22日に帰厩して、3月26日のミモザ賞(芝2000M)へ。国枝師は「まだ余裕があるから、レースに向けてここから絞っていくけど、距離はあった方がいいよね」とのこと。同じく22日に帰厩した【フォーカルフラワー(牝、父ロードカナロア)】は、3月18日の中山の1勝クラス(芝1600M)への出走を検討しているそうです。
続いては奥村武厩舎です。先週、デビュー2連勝でフリージア賞を制した【ホウオウビスケッツ(牡、父マインドユアビスケッツ)】は、スプリングSを本線に考えていくそうです。奥村武調教師は「多少の疲れはあるので、様子をみて問題がなければと思います。返し馬でもだいぶイレ込んでいたし、課題はありますが、時計も優秀。能力、スピードはありますからね」と、素材の良さは再確認できたレースでした。
また先週の東京のダートで初勝利を挙げた【ホウオウドラッカー(牡、父ドレフォン)】は、ひと息入れるようです。「いったん放牧に出して、春の東京開催へ」と、見通しを語っていました。
また来週は我らが社杯の報知杯弥生賞ディープインパクト記念で、竹内厩舎の話題にもいきましょう。前走の葉牡丹賞で9着に敗れた【アームブランシュ(牡、父キズナ、母ソウルフルヴォイス)】は、予定通りに弥生賞へ向かいます。1週前追い切りは、美浦・Wコースでオープン馬のボイラーハウスと併せて、5ハロン67秒4―11秒9でびっしりと追って約2馬身ほど遅れました。竹内調教師は「走る古馬を相手にやって、ひと追いごとに良くなっています。馬体面の成長を感じます。素質はいいものを持っているし、成長してくれれば、このレベルでも通用していいと思う。今回はチャレンジャーの部分は大きいが、楽しみはあります」と、試金石の一戦とみています。
また阪神JFで2着に好走して、桜花賞に直行する【シンリョクカ(牝、父サトノダイヤモンド)】は、新馬戦で勝利に導いた吉田豊騎手とコンビ復活とのことです。竹内師は「レースの3週間くらい前に戻す予定です」と語っていました。
それでは今日のところはこのへんで。