メーテルのモデルとなったドイツ人女優とは…主演映画何度も見るほどほれ込んだ松本零士さん憧れの女性

マリアンヌ・ホルトさん(ロイター)
マリアンヌ・ホルトさん(ロイター)

「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」で知られる漫画家の松本零士(まつもと・れいじ、本名・晟=あきら)さんが13日午前11時、急性心不全のため都内の病院で死去した。85歳。福岡県出身。告別式は近親者で行った。喪主は妻で漫画家の牧美也子(まき・みやこ)さん。お別れの会を後日を開く予定。壮大なSF漫画を数多く手がけ、戦闘機などの詳細で独特な描写は海外のSF映画にも影響を与えた。

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 松本零士さんには生涯憧れた女性が2人いた。1人は幕末に来日したドイツの医師・博学者シーボルトの孫娘・楠本高子、もう1人はドイツ人女優・マリアンヌ・ホルトさん(94年死去)。このホルトさんは、「999」に登場するメーテルのモデルと言われる。ホルトさんが主演した独仏合作映画「わが青春のマリアンヌ」(55年)は何度も見るほど大好きな作品だった。

 松本さんを40年以上担当した東映アニメーション元常務取締役で現在は顧問を務める清水慎治さん(70)は、「わが青春のマリアンヌ」のロケ地となった南ドイツを訪れた時のことを明かす。「本当に、うれしそうにしてましたね。自分でお城の写真を撮影して、部屋に飾ってありました」

 清水さんによると、松本さんの創作活動は夜が中心で、朝は弱かった。午前中の待ち合わせはたいてい遅刻。そのため、スケジュール管理も大変だったという。日程の調整をして「分かった」と言っても、次の日には忘れていることも。ある時、ダブルブッキングをしてしまい、九州に行く予定だった松本さんが北海道に行き、代わりに清水さんが九州へ行ったこともある。「お客さんは松本さんが来ると思っていて…、私が来たら、帰ってしまいました」

 2019年11月、松本さんがイタリア・トリノで倒れた時は、清水さんも滞在を延長して付き添った。「独特の感性」に振り回されたこともあったが、2人には仕事を超えた信頼関係があった。「少年が大人になったような方。鉄道と宇宙を壮大なスケールで描いて、国内外で多くの人の心を捉えたのでしょう」(久保 阿礼)

「銀河鉄道999」の原画((c)松本零士/零時社)
「銀河鉄道999」の原画((c)松本零士/零時社)

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