池田向希、悪天候味方に優勝し8月の世界陸上に内定「消耗戦に持ち込めたことがうまくいった」

スポーツ報知
優勝を果たした池田向希(カメラ・石田 順平)

◆陸上 日本選手権競歩20キロ(19日、兵庫・神戸市六甲アイランド甲南大西側 日本陸連公認コース)

 男子は人気モデル“みちょぱ”こと池田美優のはとこ、池田向希(24)=旭化成=が、2位に31秒差をつける1時間18分36秒で初V。終始レースの主導権を握った東京五輪銀メダリストが、準Vの高橋英輝(30)=富士通=とともに、8月の世界陸上(8月・ブダペスト)代表に内定した。女子は、世界選手権2大会入賞の藤井菜々子(23)=エディオン=が、1時間29分54秒で2大会ぶり2度目の優勝を決めたが、代表内定には届かなかった。

 悪天候の中でのレースで、池田は強い風雨を味方に付けた。「あえて利用する戦略に変えて、向かい風のところで前に出てペースアップを繰り返し、消耗戦に持ち込めたことがうまくいった」と胸を張った。残り4キロで一気に加速し、約11キロ続いた先輩の高橋との一騎打ちに幕を引いた。

 2か月間の合宿をともにした6歳上の先輩に「自分が向かい風行きます」と宣言。コースのコンディション不良の中、終盤でさらにギアを上げた池田の底力に高橋も「今のところでは勝負にならないと思っていた」と脱帽した。注意警告は0枚、最後の給水エリアでは余裕の笑み。世界陸上の参加標準記録1時間20分10秒も難なくクリアした。

 22年のオレゴン世界陸上では、山西利和(27)=愛知製鋼=に7秒及ばず銀メダル。リベンジに燃える24歳は、世界王者が欠場した今レースの頂点で「山西選手の存在があるので。まずは山西さんと戦える権利を獲得できたのは良かった」と強烈に意識した。(瀬川 楓花)

 みちょぱ(はとこ・池田向希の日本選手権Vを自身のツイッターで祝福)「あたしはなんにもしていないのでわざわざ名前を出さなくて大丈夫なんですが、ただただおめでとうございます!すごすぎる!」

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