先週に引き続き、種牡馬展示会をレポートする。浦河のイーストスタッドは6日、新種牡馬4頭を含む24頭が展示された。20年名古屋グランプリなど交流重賞を4勝したマスターフェンサーは、米クラシックを戦い、ベルモントS5着、ケンタッキーダービー6着に健闘した。ハーツクライから継承される、ジャスタウェイ初の後継種牡馬となる。ヒガシウィルウィンは、17年ジャパンダートダービーと東京ダービーを制し、NAR年度代表馬に輝いた。サウスヴィグラス産駒の交流G1馬として、貴重な後継種牡馬。キングオブコージは、20年目黒記念と22年AJCCを制すなど、ロードカナロア産駒ながら幅広い距離で活躍した異色の後継種牡馬。近親にガイヤースがいるなど、欧州の名馬が連ね、種牡馬としての魅力は十分。ノボバカラは、16年プロキオンSなどダート重賞を4勝。20年にもさきたま杯を制し、長きに渡って活躍。優駿SSで繋養されるアルクトスとともに、早世したアドマイヤオーラの後継種牡馬となる。初年度から常に160頭以上の種付けをこなす人気種牡馬のホッコータルマエが再入厩となったが、早々に満口と発表されるなど、相変わらずの人気ぶりだ。
8日は新冠地区2か所で展示会が開催。まずは、ゴールドシップやベンバトルなどを繋(けい)養するビッグレッドファームでは、初年度が1歳を迎えるウインブライトの産駒のうち、6頭を展示会前にお披露目した。母クードヴァンの仔は、祖母がマイネヌーヴェルというBRFゆかりの牝系で、来場者の目を引いた。優駿スタリオンステーションは、ダート界を牽引した新種牡馬4頭を含む27頭が展示された。チュウワウィザードは、20年チャンピオンズCの他、JBCクラシック、2度の川崎記念などG1を4勝。ドバイワールドCにも挑戦し、一昨年2着、昨年3着に健闘。日本のダート界が急速にレベルアップしている象徴となった。インティは、19年フェブラリーSを7連勝で制覇。父ケイムホームに初のG1をプレゼントした。その後も、チャンピオンズCで2度の3着や、各地の交流G1で入着を果たすなど、昨春まで活躍。繋ぎが柔らかく、運動神経の良さと馬体の迫力に加え、配合のしやすさから生産者の評判も高い。アルクトスは、南部杯を20年、21年と連覇を果たすなどダート重賞を4勝し、早世したアドマイヤオーラを継承すべく、父と同じスタリオンでの繋養となった。重賞初制覇となった19年プロキオンSのパフォーマンスはもちろん、ダート1600メートルの日本レコードホルダーから、芝ダート問わず必要不可欠なスピードを備える、魅力的な種牡馬だ。ケイティブレイブは、18年JBCクラシックなど交流G1を3勝。20年フェブラリーSでも2着に追い込むなど、年齢を重ねてから新境地を見せた。アドマイヤマックス初の後継種牡馬となる。
次週は、門別地区と静内地区の種牡馬展示会レポートをお届けする。(競馬ライター)
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