【侍ジャパン】栗山英樹監督、WBCで「痛っ!投手交代遅れた!」悪夢で目が覚めることが…インタビュー

スポーツ報知
WBC合宿を前にした胸中を語った栗山監督

 侍ジャパンの栗山英樹監督(61)が6日、スポーツ報知のインタビューに応じた。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ向け17日から始まる宮崎合宿を前に、まな弟子・大谷翔平投手(28)=エンゼルス=への思い、選手の起用法、鈴木誠也外野手(28)=カブス=を打線の軸と考えること、思わず見てしまう夢など「〇×方式」で赤裸々に語った。(聞き手・岸 慎也)

 ―大谷はWBCに出場すると信じていた。

 「△。2年間フルに体を使いまくっているし、思った以上に目いっぱい。ただ、彼は野球、今の状況に感謝して生きている。翔平を知ってるからこそ、恩返しも含め、野球界、子供たちのためにっていうのは理解できた。俺は信じていた。彼の生きざまはやっぱり変わらなかった」

 ―三塁には村上がいるが、岡本和にスタメンの可能性はある。

 「もちろん〇。三塁守備に安定感を感じている。巨人の4番である感じと、11月に一緒にやって、脇役としてなんとかしようとする資質の高さ、魂。すごく幅があるし驚いた。主役として岡本が勝負する部分と、俺は何も言ってないのに、勝手に外野の練習したりするっていう…。(選んで)間違っていなかった」

 ―サプライズにも見えた大城卓にもスタメンの可能性も。

 「〇。大城は実はすごく頭の中にあった。最後の砦(とりで)として持っていた。打者としてツボに入った時の勝負の仕方がいい。生真面目で一生懸命なんだけど、なんかの拍子に吹っ切れちゃう時があって、そういう時の大城は怖い。捕手は守備中心、バランス、攻撃的と3パターンあって、その3人を入れたかった」

 ―1次ラウンド(R)4試合の先発投手には伝えた。

 「×。早く伝えてあげたいけど、メジャー組の球団との最終調整をして、なるべく早く(17日からの)合宿の前には伝えたい」

 ―1次R4戦目に準々決勝進出が確定している場合は先発変更もある。

 「×。球数を増やしていく時期なんで、(回避して)いきなり多い球数は投げられない。ただ、60球投げさせるつもりが20球で終わらせる可能性はある」

 ―第2先発も投げる日を固定し伝える?

 「〇。変わるかもしれないけど、どこに向かうのかっていうのを投手に伝えてあげないと行きづらい」

 ―千賀は不出場となったが、戦術的な投手の入れ替えはある?

 「〇。選手は嫌がるかもしれないけど、調子が悪くて投げない可能性が出てくるんだったら、早くチームに返してシーズンに向かった方が選手のため。準々決勝から短い回の投手が欲しい。勝つためにやるので最後まで探らせてもらいます」

 ―「1番大谷」の可能性はある。

 「〇。翔平に関してはどこもある。1番でも2番でも3番でも9番でも。大谷ルールを使うのであれば、投げた時はまた違う打順になるかもしれない」

 ―村上の4番以外の起用も考えている?

 「〇。もう(不振で)変なはまり方すれば、調子が悪いとか、そういうのはね。4番かどうかも決めていないけど(笑い)」

 ―大谷、村上でもバントのサインは出す?

 「〇。出す、というふうに思って準備をしてほしい。勝つため、日本のためにやっている。これが日の丸のプライドなんだと。自分のプライドがあるなら、バントを練習してくださいっていうこと。ただ、普段してない人の確率の悪さは考える」

 ―中堅はヌートバーがスタメン候補。近藤や鈴木誠が守る可能性は。

 「△。近ちゃんのセンターは〇。全然大丈夫。誠也は攻撃の流れの中で、特に右打者の軸はすごく大事なんで負担を増やすようなことは、なるべくしない方がいいかな。打線の軸って、誠也な気がしている。誠也が機能しないとなかなか…、と思っているんで」

 ―WBCを戦ってる夢を見ることがある?

 「〇。一番(見る夢)は『痛っ! 投手交代遅れた!』っていう…。やっぱり、今回一番やってはいけないと思ってる。代えなきゃいけないのに『頼む。お前だったら抑えられる』と、思ってる自分がいたりして、ふと、目が覚める」

 ―世界一になる夢も?

 「〇。希望も含めてなんだろうけど、イメージしてるから、夢の中で『よっしゃー!』みたいな。たまに」

 ―世界一となり続投要請が来たら受ける。

 「×。絶対にない。この仕事はすごい仕事。いろんな人が経験して、若い人たちのためにも、その場所を作ってあげなきゃいけない。素晴らしくて、こんなに難しい場所はない。2回も俺がやってはいけない」

 ◆直前まで迷った投手15人 〇…栗山監督は投手を過去最多の15人を選出した。「ずっと考えていて、ストンと落ちてこないっていうか、なんか違和感があった。どこに感じてるんだろうっていうのをずっと探っていくと、やっぱそこ(投手の人数)だった。発表するギリギリのところで決めさせてもらいました」と、1月下旬の発表直前まで迷い日本の最大の武器である投手力で勝ち進む方針を固めた。

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