新型コロナウイルスによる規制が一部緩和され、オリックスのファンサービスにも本来の形が戻ってきそうだ。キャンプ初日から選手が日替わりで担当し、抽選やじゃんけんでサイン色紙をプレゼント。第1クール最終日の5日は、阿部翔太投手とともに近藤大亮投手がファンとふれ合った。
若手が伸び盛りのオリックスでは、ベテランの部類に入る31歳右腕。宮崎キャンプの序盤は大忙しだったようだ。「『今年も楽しみにしています』という声が届くので。使命感にかられて、やらせていただきました」と1人、達成感をかみしめたのが2月4日。前日3日には、毎年恒例の節分イベントを主催した。
自身のSNSで動画と画像を公開。部屋に突然やってきた青鬼を、大テングが退治するという寸劇スタイルに仕上げた。「今年で5、6回目ぐらいですかね。気がつけば、シリーズ化みたいになってしまいました」と当時同僚だった小林慶祐投手(現阪神)に鬼のお面をかぶせ「豆まきしたら、鬼が逃げました」と簡単に投稿したことがきっかけ。「楽しみにしてくれている人のために」と今回も小道具は自前でそろえ、趣向を凝らした作品を制作した。
ちなみに、やたらとガタイのいい青鬼と大テング。友情出演してくれたチームメートは「内緒です」らしいが、よく見れば誰なのかが分かりそうだ。「やっと肩の荷が下りました…」と“クランクアップ”の翌日にはブルペンで30球。「ある意味では、きょうが僕のキャンプインです」と笑った。
20年9月に受けた右肘のトミー・ジョン手術から復帰し、昨年はリリーフで32試合に登板。「常に進化できるように」と17年の55試合を超えるフル回転を目標にしている。本職も、それ以外も全力のスタイル。「節分は来年で締めようかな、とも考えているんです」というコメントもきっと、関西人らしいフリだろう。(オリックス担当・長田 亨)