J2静岡3クラブのキャンプ総括…最も「楽しみ」と思わせてくれたのは

スポーツ報知
超攻撃的サッカーをJ2仕様に磨いてきた藤枝・須藤監督

 静岡県勢のJ2クラブが鹿児島県内で行っていた春季キャンプが一区切りを迎えた。清水エスパルスとジュビロ磐田は4日の練習試合後に打ち上げ。藤枝MYFCは5日は非公開で調整し、6日に帰静する。公開された合宿中の実戦は清水が2勝、磐田が2勝2敗、藤枝が1敗だった。18日の開幕戦まで2週間。キャンプを取材した武藤瑞基記者が3クラブの進捗(しんちょく)状況を「見た」で総括する。

 最も「楽しみだな」と思わせてくれたのは、今季からJ2に初挑戦する藤枝だ。須藤大輔監督(45)は「個で勝負する要素を加えていきたい」と、昨季J3でつくり上げたハイプレスからの攻撃的サッカーをJ2仕様に磨くことをキャンプテーマに掲げてきた。

 今季始動後の実戦は甲府(昨季J2・18位)、東京V(同9位)。徐々に相手レベルを上げ、キャンプで公開した実戦は熊本(同4位)と対戦した。結果はGKのミスから失点し0―1と惜敗だったが、何度も決定機をつくり、「いい内容を見せてくれた」と評価していた。MF久保とMF榎本のウィングバックが高い位置を取り、前線と連動してゴールに迫る。実際、ゴール裏で撮影していると、藤色のユニホームが次々と湧いて出てくるような感覚を受けた。新加入のFWアンデルソンのコンディションが整えば、J2でも“超攻撃的サッカー”を見せられるはずだ。

 1年でのJ1復帰をもくろむ清水も順調と見る。昨季J1得点王のFWチアゴサンタナ、日本代表GK権田らが残留。FW北川、MF乾、MF白崎らが顔をそろえ戦力は圧倒的と言える。昨季の4―4―2に加え、ゼ・リカルド監督(51)は「センターレーンを厚くできるし、守備時はゴール前をプロテクトできる」とキャンプ中盤から3バックを導入。4日の磐田戦は1本目に3―4―3、2本目は4―4―2を採用し、ライバルに3―0で完勝した。

 指揮官は「両システムに良い点も修正点もある」としたが、第2の選択肢にメドが立ったことは今合宿最大の収穫だろう。昨季は9度、ロスタイムでの失点を喫し、勝ち点を取りこぼしたことが降格を招いた。新オプションに磨きがかかれば、ゲーム終盤、実質的な5バックを敷いて逃げ切りを図る際にも有効となりそうだ。

 気がかりなのは日本代表・横内昭展コーチ(55)を監督に迎えた磐田だ。Jクラブとの3試合はPKや練習生らの得点はあったが、主力組は流れの中からの得点はなし。指揮官は合宿のテーマを「攻守の切り替え、球際」など基礎に設定しており、具体的戦術にはほとんど手を付けていない状況だ。メンバーの固定も進んでおらず、主力からは「このままではいけないという雰囲気がある」との声も漏れる。横内監督は週明けから「(開幕の)岡山戦を頭に入れて落とし込んでいきたい」としており、残り2週間で攻撃の形を具現化できるかがポイントになる。

◆藤枝・須藤監督「血となり、肉となった」6日に鹿児島合宿打ち上げ

 J2藤枝MYFCは6日、9日間の鹿児島合宿を打ち上げる。1月29日から徹底して取り組んできたテーマは「個々の選手の強化」。5日の練習後、取材に応じた須藤大輔監督(45)は「相当血となり、肉となった」と成果に自信を示した。

 求める個の強さは、ポジションによって違う。センターバックは当たりの強さ、ウィングバックは相手を抜き去る速さ、ボランチはプレッシャーを受けた中での正確なパス供給。徹底した対人練習で肉体をいじめ上げた主将のMF杉田真彦(27)は「温泉があるから乗り切れました」と笑いながらも「成長できたキャンプでした」と振り返った。

 昨季J3でチーム最多の13得点を挙げたFW横山暁之(25)は今季の目標を「20得点10アシスト」と定め「10ゴールでは少なすぎる。結果を変えるためにも自分の価値観も変えていきたい」と意気込んだ。(甲斐 毅彦)

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