広島の球団アドバイザーを務める黒田博樹氏が5日、宮崎・日南キャンプで本格始動した。日南を訪れるのは、16年限りで現役引退して以来という。ジャージー姿でグラウンドに姿を見せ、ブルペンでは投手陣に積極的に声をかけてアドバイスを送った。「また、こうやってカープに携わることができて、ありがたい」と充実の表情を浮かべた。以下は一問一答。
―今日から本格始動。投手陣の印象は
「僕自身も5、6年、現場から離れていた。こうやって間近でピッチャーを見るというのは、なかなかなかった。久しぶりに見て、やっぱりプロの投げるボールはすごいなというのを、すごく感じました」
―ブルペンの前には、遠投調整する栗林に声をかけていた
「彼がメジャーのボールを使っていた。そういう部分の話を。(WBCで)シーズン中にボールが変わるのは、ピッチャーにとって大変なことだと思う。もう慣れるしかないというのと、決勝ラウンドが(東海岸の)フロリダ。僕も(西海岸と)両方でキャンプは経験している。どちらかというとフロリダの方が多少なりとも湿気があって投げやすい。ボールがなじみやすい。そういう話をしました」
―練習前の円陣では「聞きたいことがあれば聞いてください」と
「聞いてもらった方が、何を求められてるか分かりやすい。答えは出しやすいかなと思う。聞きたいことを教えてもらった方が、こっちもいろんな引き出しというか、いろんなものを提示できる感じはします」
―日南入りした4日には新井監督が選手に「黒田さんを疲れさせるぐらい聞いて」と。初日を終えてみて
「疲れました(笑い)。まだ、それはないですけど、全然話したりないところもありますし、まだまだみんなとしっかり話ができていない。僕も勉強してサポートできればいいかなと思っています」
―もっと疲れさせてくれ、と
「はい。今のところは…でも、分からないですよ。第2クールになると、もういいかもって思うかもしれないですから(笑い)」
―日南の思い出は
「若いときのキャンプを思い出すと、やっぱりしんどかった思いしかない。でも、またユニホームを脱いで、こうやってカープに携わることができて、またこういうところに来られて、ありがたいなと思います」
―ブルペンではルーキーも投げていた
「最初のキャンプで、いきなりブルペンに入って、やっぱり緊張もするだろうし、プラス、アピールもしないといけない。僕自身も(当時は)そんな余裕もなく投げてたのを覚えている。あまり細かいことを気にせずに、今は伸び伸びやってもらえれば。勝負はもっと先だと思う。いつか、そういうしびれる場面で勝負していかないといけない。徐々に上げていけばいいんじゃないかなと思います」