ドルーリー朱瑛里は中学3年で多感な時期 負担が軽くなるような「窓口」が必要…増田明美さんの思い

ドルーリー朱瑛里
ドルーリー朱瑛里

 女子駅伝界の超新星、中学3年のドルーリー朱瑛里(しぇり、15)=津山・鶴山中=が3日、異例の出場見送りを発表した。急激な環境の変化により、競技に集中できず、5日の全国中学生クロスカントリー大会(滋賀・希望が丘文化公園)を欠場することを、代理人弁護士を通じて報道各社へFAX文書を送付した。本人のコメントも掲載され、精神的に疲れが出たことをうかがわせた。

 私は、高校3年生でトラック種目の日本記録を出して「天才少女」と注目していただいた時期がありました。取材対応を高校の先生が一本化してくれてうまく向き合えましたが、そうでなければ競技以外の部分でかなり消耗していただろうなと振り返ります。ドルーリーさんも、多感な時期に急激に全国に名前を知られて、適応が難しいのは当然です。今後も、学校や事務所など、うまく「窓口」を設けて、負担が少しでも軽くなるようになればな、と思います。

 大好きな陸上で結果を出せることは、幸せなこと。すごい選手が出てくるのは、日本陸上界にとっても幸せなこと。ドルーリーさんが楽しい気持ちを忘れず、自然体で力を伸ばせる環境が整うように願うばかりです。魅力的な選手なので、ついつい気になってしまいますが、まだ中学生。将来性を潰さないように、できるだけそっとしておくことも大事な時期ですね。

(84年ロス五輪女子マラソン代表、スポーツジャーナリスト・増田明美)

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