嵐の松本潤が江戸幕府の初代将軍・徳川家康を演じるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜・後8時)の第5話「瀬名奪還作戦」(5日放送)で、家康(現時点では元康)が今川領に住む妻の瀬名(有村架純)を取り戻そうとたくらむ。
主と仰いでいた今川義元(野村萬斎)の亡き後、息子の氏真(溝端淳平)につくことをやめて織田信長(岡田准一)と手を結ぶことに。だが瀬名は今川家の重臣・関口氏純(渡部篤郎)の娘。それが政略結婚というものではあるものの、瀬名は人質のような存在に。関口一家の立場そのものが危うくなる。
家康が今川家と戦争になったら、妻を含んで関口家が抹殺される恐れもある。家康はその前にこっそりと瀬名を助け出そうと画策。家臣・本多正信(松山ケンイチ)の出したアイデアに託す。家康から全幅の信頼を置かれ、知将で知られた正信。今作では怪しいイカサマ師のような役どころだ。
前週の第4回「清須でどうする!」(1月29日放送)では、家康が今川家と戦う決意を固め、信長と直接対面。家臣たちに「先に頭を下げても、名乗ってもなりませぬぞ」と再三忠告されながらも、会うやいなや信長のオーラに押されて頭をペコリ。家臣もがっかりした。
それでもその後の相撲では一矢報いた。太い腕によるラリアットにぶっ飛ばされながら、信長に巴投げを見舞った。トップアイドル2人による肉弾戦にSNSでも「やるではないか家康」「巴投げだ!」と絶賛の声が続々。番組関係者によると、相撲のシーンは一切の吹き替えなしだ。
美しいキャストも初登場した。家康と再会した信長の妹・お市(北川景子)。家康と槍で戦い、その後、乗馬も披露するなど活発な女性像だ。勝ち気な性格を表現するために髪はポニーテール。北川の自然な美しさを生かすため、ほぼノーメイクで出演している。
となると、気になるのは信長の妻・濃姫役。1月公開の映画「THE LEGEND & BUTTERFLY」では、綾瀬はるかが務めている。2020年の大河「麒麟がくる」では当初、沢尻エリカだったのが、川口春奈が代役を演じ、さらなるブレイクにつながった。
今作では現段階でキャストが発表されておらず、ネットでは「ワクワクが止まりません」「登場しないんですかね?」と話題騒然だ。番組関係者も「出るか出ないか含め、知らされていません」という状況。目玉キャストになりそうな一方、家康の人生に直接関係ないため登場しない可能性もある。
第4回の平均世帯視聴率は13・9%。前週と比べてややダウンも、テレビ朝日系「ポツンと一軒家」を上回り同時間帯トップに。本紙調べの週間視聴率ランキングでは4位に入った。スタートダッシュからやや下がってきたものの、高い位置で安定する。騒乱続きで、起承転結がないくらい目まぐるしい時代を描く今作。数字の動き方が気になってくる。
(NHK担当・浦本将樹)
※視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区