読み応えというか見応えがありました。2月1日付のスポーツ報知1面(東京最終版)。やっぱり、これですよ。1年の計はタツノリの顔芸にあり。
ここ2年はマスク越しに表情を伺うしかなかったからね。「原監督の笑顔も5類に引き下げか」などとワケの分からないことを言いたくなる。
1面に続き3面が、またうれしい。「みんなが喜ぶネタを提供します」―。やるじゃないか、新キャプテン。若大将を継ぐなら、そうこなくちゃ。思うに岡本和真という男は「調子に乗らない、図に乗らない」ということを人生のモットーとしていたはずだ。
ブレイク直後の「奈良から来たジョニー・デップです」というつかみのフレーズも、すぐに封印。中心選手に成長してからは、お立ち台でも慎重な言い回しが目立った。
こう言っちゃ何だが、打っても打たなくても同じようなコメント。確かに松井さんも似たようなところはあったけど少し違う。いい意味での周囲への無関心こそ「不動心」の正体だ。
岡本さんは逆か。自分の立ち位置と周りの人の視線を気にし過ぎて、チンマリしてしまうところがあるのかもしれない。
いや、コメントなんてどうでもいいんだ。ただ開き直れないってことが、唯一最大の弱点である「スランプに陥ったら長い」の原因だったら…なんて根拠のないことを言ってゴメン。
「三塁も一塁も外野もどこでもいけます」とWBCへの思いを明かしていたけど、5年連続30発超えクラスで、ここまで殊勝なことを言える人ってなかなかいないよ。ホントに性格がいいな。「おまえさん、増田陸じゃないんだから。何もそこまで…」と、こっちがドキドキしてしまう。
キャプテンなんて引き受けて、ますます自分を縛ってしまうのかと心配してたら「ネタ提供します」ときたか。揚げ足を取られることを恐れない。解き放たれたような表情がまぶしい。
こうなったら誰にも遠慮はいらない。村上が神様なら和真は王様でいこう。上から目線でちょうどいいくらいだ。菅野でも坂本でも中田でもタブーなくイジりまくってみよう。怒られても知らないけど。