【巨人】ドラ2萩尾匡也、原監督見守る中でサク越え7発 大久保コーチ嬉しい悲鳴…外野争い「相当し烈に」

スポーツ報知
走塁練習をする萩尾匡也(カメラ・相川 和寛)

 キャンプ初日からハイレベルなセンター争いのゴングが鳴った。巨人のドラフト2位・萩尾匡也外野手(22)=慶大=と現役ドラフトで楽天から加入したオコエ瑠偉外野手(25)が同組でフリー打撃を行い、オーバーフェンスしにくいサンマリン宮崎で、ともに7本のサク越え。萩尾は年明け初となる屋外フリー打撃で東京六大学リーグ3冠王の貫禄を見せ、オコエは原辰徳監督(64)から直接指導を受けた直後の豪快弾でアピールした。

 期待の新人スラッガーがベールを脱いだ。午後のフリー打撃。萩尾はケージ裏に陣取った原監督の視線を浴びながら、徐々にギアを上げた。何度もスタンドで鋭い打球が弾む。48スイング目には、左翼席中段へかっ飛ばした。計73スイングで2度の連発を含む7本のサク越えを放ち、自慢のパワーを実証した。

 「中(屋内)から外になって、最初は力んだんですけど、打っていく中でしっかり合わせて、外でもリラックスして打てた。(サク越えは)たまたまです(笑い)。でも、自主トレのときからスイングの力自体はあったので、いい状態じゃないかなと思います」

 屋外でのフリー打撃は昨年の東京六大学秋季リーグ以来で、約3か月ぶり。それだけに「どれぐらいできるんだろうという不安というか、緊張はあった」というが、同リーグ3冠王に輝いた貫禄を初日から示した。指揮官も「非常にスピード、キレもあるし、個性を持ったいい選手」と目を細めた。

 今季は原監督が不動の中堅手だった丸を右翼に置くプランを理想としている。球団初の新人開幕センターを狙うドラ2にとっては、オコエや新外国人のブリンソンらがライバルとなる。「どういう形であってもレギュラー、あるいはメンバーというのは、ある程度の競争がないといけない」と指揮官。大久保打撃チーフコーチは「『萩尾のような走れる、長打もある、右方向にでかいのを打てる選手が1番に入ってくるぐらい成長してくれるといいよな』と監督もおっしゃっていて。確かにもってこい」と1番打者候補に挙げ、「打撃的には1軍の打者。思っていた以上。外野が相当し烈になっちゃう」とうなずいた。

 前夜はステーキ3枚を平らげたといい、好スタートへ万全に整えていたルーキー。練習中は丸に「キャッチボールやるぞ」と指名され、ウェートトレ中には坂本に「バッティングどうだった?」と声をかけてもらった。先輩の気遣いに感謝し、「本当にやりやすい環境」と頭を下げた。

 この日は慶大の大先輩・高橋由伸氏(スポーツ報知評論家)も来訪。対面機会はなかったが「亀井さんを通じて『しっかりやるように』と言葉をいただきました」とエールも受けた。練習前に青島神社で絵馬に記したのは、「日本一」と「レギュラーを取る」。その目標への道を、本格的に歩み出した。(田中 哲)

 ◆萩尾 匡也(はぎお・まさや)2000年12月28日、熊本・大津町生まれ。22歳。室小4年時に野球を始め、文徳では甲子園出場なしも通算46本塁打。慶大4年秋に打率4割、4本塁打、17打点で戦後16人目の3冠王。契約金7500万円、年俸1200万円。背番号12。180センチ、85キロ。右投右打。

巨人

個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請 報知新聞150周年