楽天から現役ドラフトで巨人に移籍したオコエ瑠偉外野手(25)が31日、高卒8年目シーズンを前に悲壮な決意を口にした。1軍キャンプメンバーとして宮崎神宮を参拝。中堅のレギュラー候補で期待されているが「ポジションに関してはどこでも。『内野をやれ』と言われたらやります。それくらいハングリーでいきたい」と力を込めた。
まず、オフ期間で体重102キロから「99とか98くらいに」と減量に成功。持ち味の走力をアピールできるように準備し、さらに「弱点」と自覚する打撃に多くの時間を割いた。動作解析の専門家から指導を受け、バットを構えたトップの位置から一直線にボールを捉えられるようにフォームを修正。「スイング量は増えた」と体に染み込ませた。
キャンプ前に不安があるとすれば…午前7時開始のアーリーワークくらい。早起きが「あまり得意ではない」と言う新戦力。それでも、iPhoneのアラームに加えて「ホテルの人にモーニングコールをしてもらって、起きなかったら『水ぶっかけてでも起こしてください』とお願いする」と気合で乗り切る構えだ。
昨季は1軍戦6試合の出場に終わったが、2軍では48試合で打率3割2分7厘をマーク。まだ自分の本当の「力量が分からない」と話すオコエは、静かな口調で「逆にそれが楽しみでもある」と言葉を続けた。心機一転、幼い頃から憧れていた巨人で挑む第二のプロ野球人生。必ず覚醒する。(中野 雄太)