オリックスの阿部翔太投手(30)が29日、大阪市内でのトークショーに参加し、“愛あるヤジ”を歓迎した。今季からマスクを着用しての声出し応援が解禁される見通しとなり、「僕はコロナ禍で入団して、2年間(声出し応援が)なかった。新しいワクワク感があるだろうし、今から楽しみ」。20年ドラフト6位入団の右腕。マウンド上で浴びる大歓声を待ち望んだ。
プロである以上は、ファンのしった激励も覚悟する。「打たれたときは『何してんねん!』と怒ってくれてもいい。僕もプロ野球選手じゃなかったら、たぶん言ってますし、それがプロ野球だと思う。逆に抑えたときは褒めていただいて。正直な声でいいです」。自身は小学生時代に近鉄の試合を客席で見ていたころの記憶が鮮明に残る。「いろんな声を聞いてきました(笑い)。怖い部分もありますが、その方がやりがいがある」と言い切った。
昨季は44試合に登板し、防御率0・61で22ホールド。オフは肉体強化に励んで、体重は4キロ増の82キロに仕上がった。「コロナ禍で暗い話ばかり。正直になって、素直な意見で楽しめるのが一番」。イベント内では落ち込んだときの対処法に「寝たら忘れる」と強心臓エピソードも披露。オリ党の熱い思いを全身で受け止める。(小松 真也)