増田明美さん、4年ぶりのマラソンで日本人4位の前田彩里に「母になった胆力感じた」

スポーツ報知
日本人4位でゴールする前田彩里(カメラ・渡辺 了文)

 20年12月の出産を経て、4年ぶりのマラソンに挑んだ前田彩里(31)=ダイハツ=が2時間25分24秒の日本人4位でパリ五輪代表選考会のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を獲得した。マラソンでは日本初のママさんランナー五輪代表入りへ、夢が膨らんだ。

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 前田さんの走りは、全盛期の7割くらいまで戻っていると思いました。走るリズムや身のこなし、体の動かし方は良い時と変わらないセンスがあるし、母になった胆力を感じるレースでした。これから筋肉が締まれば、もっと状態は上がる。夏を越えて、MGCの頃にはさらに強くなっているでしょう。左太ももを痛めて16年リオ五輪代表を逃した悔しさもある選手ですから、パリへ再起が楽しみですね。

 出産をめぐっては、筋力の低下、授乳期間の貧血、夜泣きによる睡眠不足などもあり、文字通りゼロからつくり上げた4年ぶりのマラソンでした。競技を離れて、戻ってきて…という流れでは、一度現役を引退して復帰した新谷(仁美)さんの活躍を思わせます。2時間22分台の自己記録を持つ実力者の前田さん。キャリア第2章に期待です。(84年ロス五輪女子マラソン代表、スポーツジャーナリスト・増田明美)

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