箱根駅伝1区を沸かせた育英大の新田颯が地元の群馬駅伝アンカーで3人抜きの凱旋好走

スポーツ報知
群馬県駅伝で5区の谷地中雄大(左)からタスキを受けた育英大の新田颯は笑顔を見せた後、猛然と走り出した

 今年の第99回箱根駅伝(2、3日)で関東学生連合の1区(21・3キロ)として積極果敢な走りで区間3位相当と活躍した育英大の新田颯(4年)が29日、群馬・前橋市の正田醤油スタジアム発着で行われた第1回群馬県駅伝のフルコースの部(6区間30キロ)に育英大Bチームの最終6区(6キロ)に出場し、17分56秒の区間2位で3人抜きと好走した。新春の箱根路を沸かせてから約4週間。育英大の本拠地に凱旋(がいせん)し、存在感を発揮した。

 歴史に残る激走を演じた箱根駅伝以来のレース。4年生で編成された育英大Bチームのアンカー新田は、5区の谷地中雄大から6位でタスキを受け取ると、一瞬、笑みを見せた後、猛然と走り出した。箱根路と同じく、序盤から自身の限界に挑むようなハイペースで突っ込み、6キロを力の限り走り切った。3人を抜いて3位でゴールすると、4年間、苦楽を共にしたチームメートと互いの健闘をたたえ合った。

 「99回箱根駅伝は99点の出来でした。きょうの自分の走りは70点くらいですが、チームメートとタスキをつなげたことは格別です。育英大の同期の仲間たちと駅伝を走ったのは、きょうが最初で最後。本当は箱根駅伝で育英大のタスキをつなぎたかったですけど、地元の群馬でみんなで走り切ったことは一生の財産になります」。新田は爽やかに話した。

 群馬県駅伝は20年まで開催されていた「群馬100キロ駅伝」が刷新された新規大会で、小学生の部(5区間7・5キロ)、中学生などのハーフコースの部(5区間15・5キロ)も設定され、計92チームが出場登録した。熊本・千原台高から群馬・高崎市の育英大に進み、日本中にサプライズを起こすほど成長した新田に対して、群馬の駅伝ランナー、駅伝ファンは大きな拍手を送った。

 フルコースの部は、上武大駅伝部・戸谷塚チームが1時間34分57秒で優勝。2位に育英大Aチーム、3位に育英大Bチームが続いた。6区の区間賞は、2016年と19年の日本選手権1500メートル優勝で、この日はビジネスホテルKAWAの一員として出場した戸田雅稀で17分43秒だった。

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