阪神の新外国人、シェルドン・ノイジー外野手(28)=前アスレチックス=が28日、西宮市内で入団会見を行った。「3番・左翼」での起用が有力視される右の巧打者は、趣味が鹿狩り。03年に首位打者、05年に打点王の今岡1軍打撃コーチが現役時代に付けた背番号「7」を継承し、セ・リーグのライバル狩りを誓った。ブライアン・ケラー投手(28)=前レッドソックス3A=、ジェレミー・ビーズリー投手(27)=前パイレーツ3A=も意気込みを語った。
紺のスーツを着こなし、紳士のようなたたずまいのノイジーが、ワイルドな一面を明かした。趣味を問われ「狩猟や釣りが好き」。主なターゲットは「鹿」と即答。来日にあたり、メンタルケアに聖書を持ち込んだ敬けんな男が、鋭い眼光でニヤリと笑った。
狩猟でも培った集中力で、狙うは安打と打点の量産だ。得意とする守備位置の質問に「打者です」とニンマリ。メジャー通算147試合で打率2割1分2厘、7本塁打、37打点ながら、昨季の3Aでは25試合で打率3割9分8厘のハイアベレージを残した。「高い確率で打つことができ、好場面では打点を挙げられる」と打撃への自信をにじませた。
託された背番号「7」は期待の表れだ。1985年の日本一時には真弓が着けた。その後も西岡、昨季まで背負った糸井と、過去の首位打者が並ぶ。特に今季から就任した今岡1軍打撃コーチは現役時代の03年に首位打者、05年は球団記録の147打点で打点王を獲得し、ともにリーグ優勝に貢献。N砲は「本当に光栄。そのような結果を残していきたい」とレジェンドに恥じない活躍を誓った。
岡田監督は、かねてから昨季9勝16敗と負け越したDeNAの左腕対策を課題に指摘。この日も「(左対)左は不利やから、結局は。右バッターは期待してるよ、おーん」と“ベイ撃ち”のキーマンに指名し、1番・近本、2番・中野に続く3番起用をにおわせた。米時代に経験の少ない左翼の守備が懸念の1つだが、ノイジーは「しっかり練習して慣れて、チームの助けになれれば」と前向き。ツバメにウサギ、鯉に竜も。“虎のハンター”が、まとめてセ界中を狩っていく。 (宮崎 尚行)
◆シェルドン・ノイジー(Sheldon Neuse)1994年12月10日、米テキサス州生まれ。28歳。16年ドラフト2巡目でナショナルズ入団。19年にアスレチックスでメジャーデビュー。21年はドジャース。22年はアスレチックスに復帰し、自己最多89試合に出場して打率2割1分4厘、4本塁打、26打点。メジャー通算147試合で打率2割1分2厘、7本塁打、37打点。捕手以外の全ポジション経験。今季年俸1億7940万円。背番号7。183センチ、105キロ。右投右打。