第95回記念センバツ高校野球大会(3月18日開幕・甲子園)の選考委員会が27日、大阪市内で行われ、昨秋の関東大会で4強入りした慶応(神奈川)が5年ぶり10度目の出場を決めた。
横浜・日吉キャンパスで行われた記者会見に登壇した赤松衡樹部長(46)は吉報に接して、OBや支えてくれた人々への感謝を口にした。
「5年ぶりの甲子園の舞台ということになりますが、本当に苦しい期間が長かったです。現役部員たちだけでなく、コロナ禍の非常に厳しい状況下でも必死に耐えながら、歯を食いしばってバトンをつないでくれた先輩たちと、ともに勝ち取った甲子園です」と2020年春以降の日々に思いをはせ、その価値をかみ締めた。
さらには「2005年のセンバツに出るまで、長い間低迷した期間がありました。その間を乗り越えて、本校の野球部を甲子園に連れて行ってくれた上田(誠)先生が、今年の3月に定年を迎えられます」と話し、05年に45年ぶりのセンバツ出場を果たして8強に進出し、08年春から甲子園3季連続出場へ導いた前指揮官の功績へ敬意を表した。「その節目の年にセンバツに選んで頂けたということに、特別なものを感じます」と、しみじみ語った。
「そういう応援して下さる方も含めて、チームに関わって下さる皆様にとって素晴らしい大会になるように、選手たちには大舞台でもいつもやっている野球を楽しんで、貫いてもらいたいと思います」と結び、さらなる戦いへ静かに闘志をたぎらせた。(加藤 弘士)