“智弁和歌山の村上”中塚遙翔(はると)一塁手(2年)が27日、甲子園アーチに気合を入れた。3年ぶり15度目のセンバツ出場が決定。高校通算17発の4番は、ヤクルト・村上があこがれで「スイングが魅力。ひと振りで試合の流れを変えられる」。甲子園へ「チームが苦しいところで打ちたい」と意気込んだ。
179センチ、90キロの左打ちのスラッガー。背番号とは別にチーム内の番号があり、中谷仁監督(43)が入学時に授けたのは「55」だった。「こういう選手に育ってほしい、というイメージで番号を渡す。中塚には、松井(秀喜)さん、今で言うと村上くんのような強打者になってほしい」。期待に応え、中塚は昨秋の近畿大会で、1回戦(対京都国際)の逆転2ランを含む3試合連続アーチの離れ業を見せた。
初戦敗退の昨夏の甲子園は8番で2安打。「勝つために打てれば」と村上のような豪快弾を思い描いた。(井之川 昇平)