プロボクシングの大橋ジムは27日、横浜市内の同ジムで記者会見を開き、所属する井上尚弥の4団体世界バンタム級王座統一を記念した賞金トーナメント大会を実施すると発表した。優勝賞金は破格の1000万円。
「井上尚弥バンタム級4団体統一記念杯 バンタム級モンスタートーナメント」と銘打たれた賞金トーナメントは5月20日に東京・墨田区総合体育館で予選、8月30日に準決勝、12月26日に決勝がそれぞれ東京・後楽園ホールで行われる。主催は予選がDANGAN、準決勝・決勝が大橋プロモーション。優勝賞金は、国内で行われる賞金トーナメントでも破格の1000万円。ファイトマネーも破格で、決勝のファイトマネーは日本や東洋太平洋、WBOアジアパシフィックの王者であれば500万円が用意される。世界ランカーには400万円、日本、東洋ランカーには300万円でノーランカーも決勝に進出すれば、200万円のファイトマネーを手にすることが可能。日本王者が優勝すれば、賞金とファイトマネー合わせて1500万円獲得となる。予選などのファイトマネーは今後決定される。
出場資格はA級ボクサー(8回戦以上)で、出場選手は3月下旬に発表する。出場枠は8人で、応募者多数の場合は戦績などの実績をもとに選考される。原則として日本人選手だが、応募者が少ない場合は外国人ボクサーにも対象を広げることも検討される。
記者会見した大橋ジムの大橋秀行会長は「2年ほど前から構想を持っていた。ライト級、フェザー級でと思っていたが、今回、井上がバンタム級で王座を統一したので、これを記念する大会にすることにした」と説明。大橋ジムからの出場選手はいないが、「他のジムの活性化を目指したい。選手にチャンスを作れるように」と考えたという。かつて元WBC世界バンタム級王者・山中慎介さんがアンバサダーを務めた「山中慎介presents GOD’S LEFTバンタム級トーナメント」(2020~21年)で所属する中嶋一輝が優勝。その勢いもあり、のちに東洋太平洋同級王座に上り詰めた。大橋会長は「チャンスをもらえて、喜んでいた」と話しており、中嶋のような選手の登場を心待ちにしている。
井上自身も開催を知らされ、「喜んでいた」という。準決勝と決勝はdTV、ひかりTVで配信予定。