G大阪GK谷晃生インタビュー【前編】4季ぶり復帰 “9年不動”の守護神・東口に再挑戦

スポーツ報知
東口の牙城に挑むG大阪GK谷晃生

 G大阪に4季ぶり復帰を果たしたGK谷晃生(22)が、スポーツ報知のインタビューに応じた。湘南への3シーズンにわたる期限付き移籍から今季より復帰。前編では復帰を決断した理由や、負傷以外では9年間、不動の守護神として君臨する元日本代表GK東口順昭(36)らとのポジション争いについて聞いた。(取材・構成 金川誉)※取材は沖縄キャンプで実施

―4季ぶりにG大阪に復帰。チームに変化を感じるか?

「変わっていることの方が多い、という気持ちです。選手もかなり入れ替わっていますし、エンブレムも、ユニホームスポンサーも変わりました。そういう意味では新しいチームに来たような感覚もある反面、懐かしい場所、選手、スタッフもいて、戻ってきたな、という感覚もあります」

―自身が変わった部分は?

「経験値はこの3年間で大いに変わったところ。そこを変えるためにガンバを出たので。求められるものの大きさや立場も、出る前に比べれば少しは変わったと思います」

―G大阪を離れていた間、湘南では3年間レギュラーを務め、東京五輪も経験。日本代表にも選出された。G大阪でレギュラーを取れる、という自信とともに帰ってきたのか?

「もちろん、それはありますし、今年G大阪でやりたい、と思いました。(湘南で過ごした)3年という期間は、ひとつのクールだと感じていました。ここから3年半後、(26年)W杯のピッチに立つためにどうするべきか、とも考えました。去年も(G大阪復帰の)話はあったんですが(湘南に残留)。今年は外国人監督(ポヤトス監督)になると聞いて、自分がどうすれば成長できるのか、新しい刺激を求めていた部分もあります。もちろん(湘南)ベルマーレでも競争はあったのですが、より激しい競争に入っていくことで、成長できるんじゃないかと。それを求めていた部分もありました」

―他チームへの移籍などは考えなかったのか。欧州など海外移籍も含めて

「国内で他(チーム)に行く、というのは、僕自身考えていなくて。その意志はエージェント(代理人)にも伝えていました。育ててもらったクラブでプレーしたいという気持ちも大きかったので。国内ならガンバとベルマーレ以外の選択肢はありませんでした。海外に関しては、行きたいと思う気持ちはありますけど、それは自分の気持ちだけでいけるものではない。W杯の間はむこう(欧州)も中断していたので、難しいところもあった。GKは冬の移籍をなかなかしない、というところもある。それも考えた結果、G大阪でプレーすることがベストだろうと思いました」

―この3年で経験を積み、胸を張ってレギュラー争いできると感じたことが復帰を決めた理由か

「それがないと(G大阪に)帰ってきてもどうせ(試合に)出られない。そう(周囲にも)言われてしまう要素だと思います。ただ今年は(GKのレギュラーは)どうなるんだろうってみんなに思ってもらえているとしたら、3年間で何かを変えることができたのかな、と」

―東口、一森、石川と争うポジション争いで自らの立ち位置をどう感じているか

「難しいですね。やっぱり3人とも素晴らしいGK。去年ヒガシさん(東口)が(負傷で)出ていないときに2人(一森、石川)とも出ていて、実力もあって人間性も素晴らしい。僕は新しく来た以上、下からのスタートだと思っています。それよりも自分が今、どうコンディションを上げていくかが重要。GKって序列はあるんですけど、追い抜いてやろう、とか言って追い抜けるようなポジションじゃないんで。フィールドは目に見える結果がすぐついてくるんですけどね。日々いかに良い準備をしてパフォーマンスをして、安心をしてもらえるのかが重要です」

―東口は昨季負傷で出遅れたとはいえ、いまだにJリーグ屈指のGKでもある

「シュートを止めるだったり、GKとして必要なスキルは、僕が今まで間近で練習をさせてもらってきた選手の中でも、間違いなくトップ1、2を争う選手だと思います。今(一緒に練習を)やっていても、やっぱりすごいなと思います。ただ、僕はそういうものを求めていたので。ここは試合に出てなくても、成長できる環境だと思います。もし僕が試合に出たとしても、自分が一番だと気持ちには、おそらくならない。ただ今は、試合に出なきゃいけないし、やらなきゃいけない状況。ある意味、周りの方々はリスクが大きい、と言いますけど、それを乗り越えることで、何歩も前に進めるんじゃないかと」

―ポヤトス新監督の下で、GKに求められていることは?

「監督はボールを持ちたいと言っていますし、自分たちが攻めるために相手ゴールまでボールを運びたいと考えています。(キャンプ序盤は)まだやりたいことの10、20パーセントだとは言っていますし、これからもっとビルドアップへの要求もあると思います。ガンバが去年苦労した部分ですし。そういう意味で言うと、ポゼッションの練習にGKも参加している印象はあります」

―足元の技術も問われるが、順応への自信は

「(GKにも)足元の技術ってよく言われるんですけど、ビルドアップってGKだけのうまさではどうしようもない。どんなにGKの足元がうまくても、フィールドがそれに合ったポジションを取っていないと、全然うまくいかない。もちろん(相手に)プレッシャーを受ける中で、その感じ方っていうのは人それぞれある。ギリギリまで引きつけて持てる選手と、そうじゃない選手はいる。でもここに出して相手をこう動かして、逆サイドに持っていく、とか具体的なやり方がないと、なかなかうまくいかない。具体的なポジショニングや、チーム全体としてビルドアップに取り組む姿勢があると、うまくいくので。もちろん足元の能力は必要なんですけど、それ以上にどうチームとして取り組めるのかが、ビルドアップには必要なのかなと」

【後編に続く】

◇谷 晃生(たに・こうせい)2000年11月22日、大阪府堺市出身。22歳。G大阪の下部組織から、18年にGKとしてはクラブ史上初の飛び級となる高校3年生でトップ昇格。しかし東口を超えられず2年間J1での出場はなし。20年に期限付き移籍で湘南へ。湘南でJ1デビューを果たし、3シーズンでリーグ戦90試合に出場。年代別の日本代表にも選ばれ、21年東京五輪は全6試合にフル出場。21年8月に日本代表に初選出。190センチ84キロ。今季より背番号99。理由は「以前つけていた41番が空いておらず、話題になるのかなと」

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