NHK大阪放送局の武田真一アナウンサー(55)が今年度内にも退局し、フリーアナウンサーに転身することが25日、関係者への取材で分かった。
武田アナは熊本県出身で1990年入局。地方局赴任を経て、「ニュース7」や「クローズアップ現代+」でメインキャスターを務めるなど、NHKの報道の「顔」として活躍した。2016年に、自らの故郷を襲った熊本地震後の番組では、「力を合わせてこの夜を乗り切りましょう」と被災者らに訴えたことでも注目を集めた。
同年の第67回NHK紅白歌合戦では、総合司会に抜てき。自身にとって初めての音楽番組の司会となったが、安定した進行で好評を博した。また、アーティストの楽曲をくちずさみ、ステージでくまモンとの交流を喜ぶなど、普段の報道番組では見られない姿がネット上などでも話題となった。
翌17年には、局次長級のエグゼクティブ・アナウンサーに昇格。19年の平成最後の日(4月30日)と令和最初の日(5月1日)には、改元関連の特設ニュースでキャスターを務めた。21年に大阪放送局に移り、現在は毎週金曜の「ニュース きん5時」を担当している。
◆武田 真一(たけた・しんいち)1967年9月15日、熊本県生まれ。55歳。筑波大を経て、90年にNHK入局。熊本や松山、沖縄放送局の勤務を経験し、報道畑を歩む。2008年から9年間「NHKニュース7」メインキャスターを務めた。