「甲子園歴史館運営会議」の第14回理事会・定例報告会が25日、大阪市内のホテルで開催された。コロナ禍により、2020年以来3年ぶりに実施。阪神OBで、顧問の吉田義男氏は「もっともっと、OBを(イベントに)使って」と積極的なサポートを名乗り出た。
球団レジェンドでもある吉田氏は「岡田監督が(就任会見で)リスペクトという言葉を使ったでしょ」と、今季のチームスローガン「A.R.E」の頭文字のひとつ、Respectを引用。「伝統とか、敬うとか、そういうものがつながっていくのが歴史だと思う。そういう意味では、OBもどんどん盛り上げる。そうあってほしいと、先輩の1人として思う。元気のある限りは、僕はそれが務めだと思っているし、誇りでないと。それがつながっていくということで、継承していくものなので。皆で盛り上げていかないとね」。具体的な内容は未定だが、“阪神愛”“野球愛”にあふれる思いを伝えつつ、より一層の協力態勢を敷くことを約束した。
岡田阪神にも言及。吉田氏は「どうまとめるかということ。彼自身も、そういう自覚でやんのちゃいますか。いまの選手をどう束ねるかというね。これがマネジメント、監督じゃないですかね」と統率力に期待。2月から始まる沖縄キャンプでは、近年のコロナ禍で続いた規制が緩和される見通しとあり「(可能ならば)どんどん(グラウンドレベルに)降りてきてくれと言っていたしね。まあ細心の注意を払いながらね、年を心得んと。静かに声援したい」と報道陣を笑わせつつ、「僕は仲間だと思っているんですよ、苦楽をともにしたね。(岡田監督だけじゃなく)平田(ヘッドコーチ)も、和田(2軍監督)もね。そういう意味では、是非頑張ってほしいと思いますわね」とエールを送った。
またこの日、出席が予定されていた阪神OB会会長の川藤幸三氏は、降雪による交通事情により欠席。会議に先立っては、昨年3月に展示エリアを一部移転拡張しリニューアルオープンして以来、今年4月までの入館者数見込みが約10万人となり、前年の150%増(前年はコロナ禍で開館時期が半年程度)となったことなどが報告された。
「甲子園歴史館―」は、日本における野球文化の振興、野球ファンの裾野拡大に寄与するという甲子園歴史館の設立趣旨に沿った運営がされるよう、助言、監視をするためのアドバイザリー機関で、理事会及び定例報告会を年1回開催するほか、委員以下で開催する委員会を年2回開催。日本高等学校野球連盟、朝日新聞社、毎日新聞社、(株)阪神タイガースと、運営主体である阪神電気鉄道株式会社の5者を会員とするほか、野球に関する外部有識者が顧問として就任している。