日本相撲協会は24日、東京・両国国技館で春場所(3月12日初日・エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、落合(19)=宮城野=と玉正鳳(29)=片男波=の新十両昇進を決めた。落合の所要1場所の新十両は史上初の偉業で、師匠・宮城野親方(元横綱・白鵬)にとっては初の関取誕生となった。「自分の将来の夢は宮城野部屋で強くなって、幕内で最高優勝をして、師匠を泣かせたいということと、相撲を始めたときから大相撲で横綱になる夢を持ってずっと相撲を続けてきたので、いつかその夢をかなえたいです」昇進を果たした落合は語り、大きな目標を掲げた。
落合は鳥取城北高では2度の高校横綱、昨年は実業団横綱に輝いた逸材。幕下15枚目格付け出しデビューを果たした初場所では、7戦全勝Vを飾っていた。現行制度となった2001年1月以降、15枚目格付け出しの全勝Vは06年夏場所の下田以来で2度目。下田は番付運に恵まれず、翌場所は幕下にとどまった。
まげも結えないほどのスピード出世となる短髪の弟子と、断髪式を28日に控えたまげ姿の師匠と共に会見に臨む。「自分が後3日間後にまげを落とす断髪式を控えた中で、まげ姿最後での新十両会見はうれしいし、これ以上のプレゼントはないと思いますし、逆に落合に感謝しています」同親方は異例ともいえる快挙を喜んだ。
◇落合 哲也(おちあい・てつや)本名同じ。2003年8月22日、鳥取・倉吉市出身、19歳。初土俵は23年初。宮城野部屋。179センチ、156キロ。得意は突き・押し・左四つ・寄り。