◆第37回根岸S・G3(1月29日、東京・ダート1400メートル)
古豪復活へ。8歳を迎えたエアアルマスが20年の東海S以来の重賞2勝目へ巻き返しを狙っている。母系の近親にいるのがダノンバラード。産駒のキタウイングが今年のフェアリーSを制し、母系は勢いがある。
母ノカゼは米国で12戦2勝も、繁殖入り後に能力が“開花”した。エアアルマスに始まりエアファンディタ、エアサージュ、エアアネモイ、エアメテオラと全頭がデビュー2戦以内に勝利。全て管理する池添学調教師も「勝ち上がり率100%はすごい。体つきも違いますし、父のいいところを引き継いでいるんでしょうね」と証言する。
米ダートG1勝ちマジェスティックウォリアー産駒のエアアルマスは、ダートで5勝。マイルCS・G1を含む芝マイル重賞4勝ハットトリック産駒のエアファンディタは芝マイル、米芝G1勝ちポイントオブエントリー産駒のエアサージュは芝2000メートル以上で全ての勝利を挙げるなど傾向は顕著だ。
2代母マカレナマカレナの半妹レディバラードは地方交流重賞2勝などダートで活躍したが、代表産駒のダノンバラード(父ディープインパクト)は芝重賞2勝。ベースにある重賞級の能力を受け継がせながら父の特長を素直に伝えていくのは、ノカゼにも共通する。
前走は出遅れが響いて13着に大敗も2走前の室町Sは快勝。年齢的な衰えは感じさせないエアアルマス。活力十分の母系を“追い風”に上位争いに食い込む。(戸田 和彦)