取材が楽しい高校サッカーの新人戦

スポーツ報知
強烈なミドルを放つ富士市立DF林素良(左)

 静岡県では現在、高校サッカーの新人戦が行われている。昨年はコロナ禍で3回戦以降が中止された大会。今年は無観客ではあるものの、準々決勝まで順調に開催されている。

 夏の県総体や秋の県選手権と違い、全国にはつながらない。新チームの土台を作る時期でもあり、部員がたくさんいるチームは、できるだけ多くの選手を起用して試す。取材する側としては「優勝を目指す」という言葉が欲しいところだが、「それよりも、公式戦の経験を積めることがありがたい」と各校の監督は声をそろえる。威勢のいい記事を書くのが難しい。

 それでも新人戦は面白い。3年生が引退し、それまで出番のなかった選手がピッチに立つ。「こんな選手がいたのか!」と驚かされることが多い。富士市立のDF林素良(そら)選手(2年)は東海大静岡翔洋との3回戦で、ペナルティーエリア外から強烈なミドルを左で決めた。その5分後には、同じような距離から利き足の右でミドルシュート。惜しくも枠を外したが、すさまじい威力だった。

 入学時は165センチ、53キロだったが、現在は170センチ、60キロ。筋トレでおもに下半身を強化し、2年間で体重を増やして「キック力が強くなりました」という。杉山秀幸監督も「攻撃的な位置で使ってみたい」と期待している。準々決勝で浜名に0―1で敗れたが、プリンスリーグでの活躍が今から楽しみだ。

 清水桜が丘では、右サイドバック・岡谷龍斗主将(2年)の存在感が際立っている。身長158センチと小柄ながら、やはり強力なキックで素早くサイドチェンジ。チームの強みのタテに速い攻撃を後押ししている。藤枝東との準々決勝では、1―2の後半に鋭い同点ミドルを突き刺してチームを救った。浜名との準決勝でも大暴れを見せそうだ。

 今後が楽しみな選手は、まだまだいる。試合を見ていて「うまいなあ」と感嘆する選手が、各校に必ずひとりはいる。裾野が広い。やはりサッカー王国。今年もたくさん試合を取材して、多くの選手を紙面で紹介していきたい。(静岡支局・里見 祐司)

サッカー

個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請 報知新聞150周年
×