◆テニス ▽全豪オープン 第9日(24日、メルボルン・パーク)
車いすの部が開幕し、男子シングルス1回戦で、第3シードの小田凱人(ときと・東海理化)が、C・ラズラフ(米国)を6―1、7―5で下し、初戦を突破した。
試合は第1セットの第2ゲーム途中、雨により一時中断。1時間30分以上を経て再開すると、小田は2度のブレイクに成功し、このセットを奪った。第2セット、3―5の第8ゲームで初めてブレイクを許したが、その後も集中力を切らさずに勝利を収めた。
16歳の小田は、4大大会と五輪を全て制し、世界ランキング1位のまま現役引退したレジェンド・国枝慎吾さんの“後継者”として期待される。22年10月の楽天ジャパン・オープン決勝では直接対決し、敗れたものの3―6、6―2、6―7と最後まで激戦を繰り広げた。当時、国枝さんは「スケールがでかいし、いつかやられるだろうと(思いがあった)」と話し、小田の実力を認めていた。
当初、国枝さんとはダブルスを組んで全豪に出場予定だったが、かなわず。国枝さんが22日に引退を発表した時には、自身のSNSに2ショットを載せ「#最初で最後のmyヒーロー」と記した。小田にとって国枝さんは最も憧れるテニスプレーヤー。その背中を追い、4大大会初制覇を目指す。