エンゼルスが球団身売り中止を発表 大谷翔平の契約にも影響か…モレノオーナーが今季以降も保有へ

大谷翔平
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 エンゼルスは23日(日本時間24日)、球団身売りを中止すると発表した。今季以降も、03年から球団を保有してきたアルトゥーロ・モレノオーナーが保有することになる。

 エンゼルスは昨年8月に、球団売却などを検討する手続きを開始したと発表。実際に複数の新たなオーナー候補も報じられた。だが、23年シーズンスタートを前に、身売りへの動きを中止すると発表。モレノオーナーは球団を通して「この過程において、私たちにはやり残したことがあることが明確になった。我々が将来のチーム、ファンにポジティブな影響を与えることが出来ると感じている。このオフシーズンは、選手の総年俸が球団史上最高額になることを約束し、ワールドチャンピオンをファンに取り戻すという目標を達成したい。私たちはエンゼルスの新たな歩みに興奮している」という決意のコメントを出した。

 広告業で財を成したモレノ氏は、エンゼルスが球団史上初のワールドシリーズを制した翌年の03年に、ウォルト・ディズニー社に代わって大リーグで初めてメキシコ系米国人としてオーナーに就任。04年から6年で5度地区制覇を果たしてプレーオフに進出を果たしたが、10年以降は1度のみと低迷し、15年からは8年連続でプレーオフ進出を逃した。近年はプホルス、ハミルトン、ウィルソン、アップトン、レンドンら大型契約を結んだ選手がことごとく金額に見合った働きをせず。今オフはアンダーソン、ウルシェラ、レンフロー、ドゥルーリーら実績のある選手を次々に獲得し、戦力整備を進めていた。

 選手の契約資金などに大きな影響を持つオーナーが代わらなかったことは、大谷翔平投手(28)の今後の去就にも影響を及ぼしそうだ。大谷は今季、3000万ドル(約43億5000万円=契約した昨年10月のレート)の1年契約で合意。今季終了後にはFAとなるため、史上初めて5億ドル(約653億円)の超大型契約となる可能性も高く、超ハイレベルな争奪戦になることが確実だ。19年から12年4億2650万ドル(約557億円)の大型契約を結んだトラウトも所属しているエンゼルス。モレノオーナーは課徴金(ぜいたく税)の支払いに否定的とも言われるが、その決断に注目が集まる。

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