米大リーグの公式サイトが21日(日本時間22日)、今季の主な投打各部門の1位予測を特集。オリックスからレッドソックスに移籍した吉田正尚外野手(29)が打率で1位タイとなった。高評価の背景をヒルマニアが解き明かす。
吉田正はベースボール・アメリカ紙によるプロスペクト(有望株)100人では87位(メッツの千賀滉大投手は16位)と評価が低かったが、米データサイト「ファングラフス」の成績予測によると打率2割9分8厘でツインズからトレードでナ・リーグのマーリンズに移籍した昨季ア・リーグ首位打者L・アラエス内野手と並んでトップと予測された。
新人の首位打者となれば2001年マリナーズのイチロー以来(3割5分)となる。吉田正はオリックス時代の通算打率はイチローの3割5分3厘に劣るものの3割2分7厘。メジャー関係者が評価する出塁率は同じ4割2分1厘だ。バットコントロールの良さはもちろん、グリーン・モンスターと呼ばれる狭い左翼が特徴のフェンウェイ・パークでは、左翼への強打が二塁打になりやすいことなども考慮されているのだろう。
過去メジャーでは打率2割台の首位打者はおらず、データサイトの打率1位には疑問が多いが、吉田正の評価の高さを表していることは間違いないだろう。他の部門でも本塁打18、打点86で、本塁打は日本人1年目で大谷翔平が放った22本に次ぐ数字。また、出塁率3割8分8厘は、ソト外野手(パドレス)には劣るものの、ア・リーグ選手では群を抜いて1位という予測となっている。
打率も含めて全体的に数字が低くなっている「ファングラフス」の予測。参考に大谷の数字を掲載しているが、昨年より本塁打が1本増え、他の数字はいずれも落ちている。ちなみに千賀の数字は10勝9敗、防御率3・51と予測している。(ベースボール・アナリスト)