【元白鵬・宮城野親方の目】貴景勝は来場所綱取りへ出稽古や巡業で苦手力士の克服を

スポーツ報知
3年ぶりのパレードを行いファンに手を振る貴景勝(左は隆の勝)(カメラ・中島 傑)

◆大相撲 ▽初場所千秋楽(22日、東京・両国国技館)

 大関・貴景勝が2020年11月場所以来、13場所ぶり3度目の優勝を果たした。3敗同士となった東前頭13枚目・琴勝峰との相星決戦をすくい投げで制し、4場所連続平幕Vを阻止。125年ぶりに1横綱1大関となり、横綱・照ノ富士も不在の中、出場力士最高位としての意地を示した。春場所(3月12日初日・エディオンアリーナ大阪)では再び綱取りに挑む。

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 貴景勝は集中していました。落ち着いていましたし、いい緊張感で臨めていたと思います。対する琴勝峰は最初に仕切った時こそ冷静かなと思ったのですが、制限時間いっぱいになると硬さを感じました。

 大関は左を差すつもりはなかったと思います。それだけ琴勝峰の右わきがあいてしまったということでしょう。得意とは逆の左から攻めていきましたが、失敗だと思います。こういう時は自分の相撲をぶつけていくべきでしょう。

 貴景勝は先場所に続いていい流れでした。今場所は必ずしも押して勝つだけではなく、流れに任せるといいますかね。小手投げやこの日のようにすくい投げを打ったり、相撲の幅が広くなったと思います。今までは不利な体勢でもむきになり、張るケースも見受けられました。ただ先場所あたりから不利になってもしっかり相手を見て、攻めどころと間を置くところを見極めている感じがします。

 最高位に向けての課題は、やはり苦手意識をなくすことです。横綱になると、取りこぼしは大関の時以上に響きます。今後はこうした相手と、出稽古や巡業で実際に肌を合わせることが大事でしょう。

 もちろん横綱になれることは本当にうれしいですが、その後が大変です。苦労した分だけ、上がった後に長続きするものだと思っています。貴景勝の健闘を祈りたいと思います。琴勝峰も盛り上げてくれました。この大きな経験を来場所以降につなげてほしいです。(宮城野親方=元横綱・白鵬、スポーツ報知評論家)

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