佐藤慧一飛んだ!131メートル…地元札幌で今季自己最高28位

スポーツ報知
1回目に131メートルを飛び、W杯ポイント獲得を決める佐藤慧(カメラ・川上 大志)

◆W杯ジャンプ 男子札幌大会▽ 第2日(21日、札幌・大倉山ジャンプ競技場=HS137メートル、K点123メートル)

 札幌市出身の佐藤慧一(25)=雪印メグミルク=が今季初のW杯ポイントを獲得した。1回目131メートル、2回目113・5メートルの合計212・9点で28位に入った。前半戦W杯メンバーに入りながら前日まで一度も2回目(1回目の上位30人)に進むことができなかった男が鬱憤(うっぷん)を晴らし、後半戦のW杯メンバー入りに前進。22年北京五輪個人ノーマルヒル金メダルの小林陵侑(26)=土屋ホーム=は日本勢最高の3位で2日連続の表彰台に上がった。

 吹っ切れたように佐藤慧が札幌の夜空を舞った。1回目、力強い踏み切りから繰り出したビッグジャンプは131メートルをマーク。27位で上位30人が進む2回目へと進み、勢いそのままに今季自己最高順位を記録した。「大きな一歩。2か月ぐらいずっと苦しかった。ずっと欲しかったものだった」。今季初めて獲得した3ポイントは、格別だった。

 崖っぷちで意地を見せた。今季は開幕戦のビスワ大会(昨年11月)から参戦したが海外での12戦中予選を通過した8戦で30位以内に一度も入ることができずポイントは0。「危機感しかなかった。試したことはなかったけど、どうせ変わらないなら思い切ってやったほうがいい」。不調の原因はアプローチと分析し、脳内に描いていた「沈み込んで上げる」我流の助走姿勢に挑戦。98年長野五輪団体金メダルの岡部孝信監督(52)からも「やってみたら」と背中を押された。前日20日には9戦目で最上位の36位。つかみかけた確かな手応えをこの日のさらなる前進につなげた。

 札幌出身の25歳。3年ぶり地元開催のW杯に燃えないはずがなかった。「雰囲気もすごくよかったし、寒い中たくさんのお客さんに見てもらえた」。駆けつけてくれた両親の応援も力になった。「解放された。楽になった」。慣れ親しんだ大倉山で見せた安どの表情に、今季の苦労が詰まっていた。

 後半戦メンバー入り、世界選手権(2月23日から、スロベニア・プラニツァ)出場にも望みをつないだ一戦。それでも「今1番いいジャンプをしてもこの順位。もっとレベルを上げないと戦えない。毎試合が勝負。崖っぷちのつもりでやっていきたい」。苦しみから解き放たれた179センチの大型ジャンパーは氷点下8度の夜空の下で巻き返しを誓った。(堀内 啓太)

 ◆ジャンプのW杯 予選を行い、本戦に出場できるのは50人。1回目上位30人が2回目に進める。30位以上には順位に応じてポイントが与えられる。1位は100点、2位は80点、3位は60点、以下30位の1点まで。今回佐藤慧は28位で3点獲得。獲得ポイントでW杯総合順位を争う。

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