ラグビーの2016年リオ五輪女子7人制日本代表「サクラセブンズ」のメンバーで、17日に現役引退を表明した鈴木彩香(アルカス熊谷)が19日、都内で引退会見に臨んだ。
25年間の現役生活にピリオドを打った。33歳のレジェンドは「ラグビーが大好きで、ここまで続けてきました。いろんな思いになっています。ラグビー人生として悔いなく終われたのは、光栄でした」と感謝を込めた。英国でプレーした20年に試合で脳しんとうを起こし、復帰までに約半年間を要した。その間に自分自身を見つめ直し「今後は長くは(選手を)できない」と感じたといい、昨年の15人制のW杯ニュージーランド大会を最後に、選手として区切りをつける決断を下したという。
会見の中では、昨年末に一般男性と結婚していたことも発表。相手の男性はラグビーの関係者ではないとし「やさしい方です。私はみんなから『ジャイアン』と言われるのですが、そんな私のジャイアンな性格も受け入れてくれる。ラグビー界のことも考えてくれる、尊敬できる方」と笑顔で明かし、「女性としてもいろんなことに挑戦しながら幸せな家庭を築いていきたい」と決意。今後も「鈴木」のまま活動していくという。
引退後については、ラグビー現場での活動を軸に「いろんなことに挑戦し、鈴木彩香としての可能性を広げていきたい」と見据えた。長年、日本代表として第一線で引っ張ってきた経験を生かし、競技の発展にも積極的に関わっていく意向。女子ラグビーの普及と社会的価値向上を目指した活動の一環として「ウィメンズラグビーコミュニティ」を設立したことも示した。